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2023.05.15

ファッション

通称“ラモーンズ”の「リック・オウエンス」スニーカーを藤井隆行がリピートする理由

ブラックスエード×ワックスマット仕上げのカーフレザーに、丸みのあるカーフスキン製キャップトウを組み合わせる定番スニーカー。内側のサイドに走るジップも印象的。12万6000円/リック・オウエンス(イーストランド03-6231-2970)

ブラックスエード×ワックスマット仕上げのカーフレザーに、丸みのあるカーフスキン製キャップトウを組み合わせる定番スニーカー。内側のサイドに走るジップも印象的。12万6000円/リック・オウエンス(イーストランド 03-6231-2970)

この記事は、オーシャンズ6月号から抜粋しています。すべての特集は本誌で
「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
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10年ほど前にパリのレクレルールで買ってから、海外に行くたびに新調しているリック・オウエンスのハイカットスニーカー。以前は「ラモーンズ」と呼ばれていた定番シューズです。

色はブラック、ホワイト、ブラウン、素材はレザーやスエード、さらにスリッポンタイプまで、気付けば7足も持っていて、どれも愛用中。ボリュームスニーカーの元祖といってもいいのではないでしょうか。

スニーカーというよりは革靴っぽい履き心地で、サイドジップでありながらシューレースを足首にぐるぐる巻いて履くのがかっこいい。

リック・オウエンスはランウェイを見るとアバンギャルドなイメージですが、このスニーカーは木型やフォルム、ソールの作りなど、ディテールまでものすごく手の込んだ製法を採用し、とてもベーシックに忠実。

デザインのバリエーションも実に幅広く、海外のショップを覗くと、たとえばポケットが付いていたり、中綿が入っていたり、ファーやコーデュロイなどの素材を使っていたりと、ユニークなタイプに出会えたりします。

以前、この連載でエルメスのシンプルなブーツをご紹介しましたが、僕はヨーロッパのブランドが作る、アメリカっぽい靴というのがとても好きなようです。

リック・オウエンスのスニーカーはまさにそう。ラグジュアリーブランドなのに、ちょっと素朴な味わいがあるのがたまらないです。

ノンネイティブの服はベーシックな機能系なので、逆にこういったモード感のあるスニーカーが合うような気がしています。ショートパンツやイージーパンツとも相性が良く、パリに行くときは必ず持って行くアイテム。

今日はちょっとおしゃれしたいなというときにぜひ履きたい靴ですね。

[藤井隆行 プロフィール]
東京を代表するブランド「ノンネイティブ」のデザイナーで、ファッションからライフスタイルまで一貫したこだわりを持つ。「暖かくなってきたのでトレイル、ロードともに走る頻度を増やしていく予定。そういうわけで、最近はシューズを物色中。やはり形から入ってしまいます(笑)」。

「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
世の中のありとあらゆるプロダクツから、「ノンネイティブ」藤井隆行さんが独自のセンスと審美眼でモノをセレクト。デザインとは? 実用性とは? 買い物の醍醐味とは? ブランド名や巷の情報に惑わされず、本当に自分に必要なモノと出会う方法を指南。
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竹内一将(Ye)=写真 町田あゆみ=文

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