▶︎すべての写真を見る 今年2月のデビューにも関わらず、この短期間で一部のデニムマニアやファッション関係者の間で熱烈に支持されるまでに成長したジーンズブランドがある。
その名は、CRT。Cathode-Ray Tube(ブラウン管)という意味だ。
なぜ、熱烈に支持されるのか? その理由を探ってみよう。
「昭和のアメリカ」好きな編集ライターと、ジーンズ達者のデザイナーの出会いから誕生
CRTは、フリーの編集ライターとして活躍するトロピカル松村(以降、トロ松)氏と、デニムブランドKUROのデザイナー八橋佑輔氏が手がけるデニムブランド。
八橋氏は独学でデザインを学び、2010年にブランドKUROを立ち上げた。KUROはデニムからスタートしたブランドのため、八橋氏のデニムに対する知識と情熱量は半端ないものがある。
一方トロ松氏は、編集ライターをしながらレコード店も運営している多彩な人物。10代の時にサーフィンを通して’70年代サーフファッションに目覚め、そこから1970年代から’80年代前半の日本人が解釈するアメリカ文化、つまり「昭和のアメリカ」の虜になった。
以来20年間、当時の雑誌やスポーツアイテム、ショップスタッフのユニフォーム、ディスコグッズなどを収集し実際に使用し体現してきているのだ。
その収集品の中に、’70年代後半にブームを巻き起こしたデザイナーズジーンズがあるのだが、コレクションを見たデザイナーの八橋氏が、トロ松氏のジーンズブランドの立ち上げを提案。こうしてCRTが誕生したのだ。
ここまでのストーリーを聞いただけでも、クセが強めなブランドだとご理解いただけるだろう。
2/2