教訓③ リスクを感知するアンテナが必要

吉川さんにはもう一つ苦い体験がある。

「これは夫の失敗談なんですけど、庭を改築するときにハンディーマン（個人のリフォーム業者のようなもの）に仕事を依頼したんです。そのとき『ちょっと前に請け負っていた仕事で支払いをしてもらえなかったから、君たちを疑っているわけではないが全額前払いしてほしい』って言われて。

私はその時点でなんか怪しいな……っていうアンテナが働いて夫にも話したんですけど、結局約6000ドル（約80万円）を持ち逃げされました」。

日本ではサービスや金額を比較サイトで確認することは当たり前でも、仕事を発注した相手にお金をぼったくられたり、持ち逃げされるケースはほぼないと言っていい。吉川さんの夫も相手を信じたいという気持ちが優先したようだ。

「あとから知ったのですが、最初に全額払う必要はなく、半額お支払いして、すべてのお仕事が終了したらもう半分をお支払いするのが一般的なんだそうです。人を疑いたくないですが、お金の契約は事前にきちんとしなければと勉強になりました」。


吉川ひなのさん家族は、今後もハワイを拠点にして行くのだろうか。

「子供たちと毎日『ハワイ大好き～！』って叫んでるくらい、私たちはオアフ島が好きです。ワイキキだけが注目されがちですが、ジュラシックパークのジャングルのような森があったり、ローカルな古いハワイが残ってる場所があったり、いろんな時間の過ごし方ができる本当に素晴らしい島。

でも、他に住んでみたい国やチャンスがあれば、いつでも自由に動ける自分たちでいたいと思っています」。