▶︎すべての写真を見る 「30mens / 30days SNAP ~春アウター着回し術~」とは…… 暖かい日が増えてきたからこそ、急な肌寒さに面食らう。そんな春の日々に、洒落者たちは何をどう着こなすのか。
今回はベテランPRの渡辺 高さんが登場。「曖昧な季節はミリタリーアウターが都合いい」そうで。
<SNAP No.28>渡辺 高さん 渡辺 高●1974年生まれ。大手PR会社「4K」にてプレス・プランナーとして活躍。趣味はキャンプで、焚き火が大好き。
【渡辺’s セレクトアウター】シュガーヒルのレザーブルゾン
タフさとラフさ。渡辺さんが春にミリタリーアウターを推す理由は、その2点に集約する。モノ自体にタフなイメージが根付き、ラフな着こなしが成立しやすい。つまりは、扱いにも装いにも融通が利く。確かにそれは、ミリタリーモノ全般の長所かも。
ただし、このMA-1型ブルゾンはちょっと違う。実は“魚のエラ”という意味を持つギルレザー製。芯の染色の色と銀面の顔料の色に差をつけ、そこに千切りのようなメスを入れている。そのため、切り込みがめくれると芯の色が浮き上り、独特な表情を作り出すのだ。
「タフ&ラフなミリタリーウェアの逆をついたような、繊細な仕掛けが面白い。レザーのグレージュカラーが大人っぽく、春らしい軽快な雰囲気もある。とはいえ形はミリタリーの王道で、カジュアルにハマるんです」。
<15℃前後の日>開放的なスウェットセットアップを上品に
ブルゾン/シュガーヒル、スウェット、パンツ/ともにゴート、スニーカー/ニューバランス、サングラス/ザ ベッドフォード ホテル
タフでラフ、それでいてエレガント。大人の“欲しい”を詰め込んだかのようなMA-1を羽織れば、スウェットセットアップだってこうも見栄え良く生まれ変わる。カラーリングはグレーと白をグラデーションさせ、要所をカーキで引き締めた。
「春って、上下スウェットで過ごす絶好機だと思うんです。それこそ気候的にも、アクティブに動きたい気分的にも。多少肌寒いなら、このセットアップのように厚手&裏起毛がいいかと」。
ただし、スウェットだけでは装いが貧弱になりがち。そこに上品な洗練を与えるのがレザーブルゾンであり、脇を固める小物たちってワケだ。
キャップと足元はカーキで揃え、全体のカラーバランスを整えつつミリタリーアウターとの親和性まで確保。気楽なサンダル風のシューズにはしっかりソックスを合わせ、しかもパンツの裾をインすることでラフ一辺倒に見せない。この仕事の細かさ、見習いたい。
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