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2023.04.06

ライフ

コマネチに感動した「プロント」の看板娘が、キッサカバと寺社仏閣の魅力を教えてくれた


「弊社の看板娘」とは……

プロントで仕事をすることがよくあるのだが、先日会った女性店員が神接客だった。ゴミ箱の場所がわからずウロウロしていたら、「あ、こちらですよ」と教えてくれるなど、目配り、気遣いがすごいのだ。

会計時に「すばらしい接客ですね」と伝えると、はにかみながら「わー、うれしいです! 一生忘れません!」と返されたのにもジーンときた。

そして、この顛末をTwitterに書いたところ、プロント公式アカウントが「いいね」を押してくれた。

そんな経緯から実現したのが、今回の取材だ。

訪れたのは桜が満開の田町。

訪れたのは桜が満開の田町。

【写真20点】「プロント」で働く看板娘の写真をチェック

改札を出てペデストリアンデッキ直結の「ムスブ田町」に向かう。

2020年に開業し、全36のテナントが入居する。

2020年に開業し、全36のテナントが入居する。


ここの2階にあるのが「プロント ムスブ田町店」。

店頭には「キッサカバ」と書かれた大きな垂れ幕。

店頭には「キッサカバ」と書かれた大きな垂れ幕。


そう、プロントでは夕方になると喫茶+酒場、すなわち喫茶酒場という夜業態になるのだ。

店内に看板娘、発見。

店内に看板娘、発見。


さっそく、ご登場いただきましょう。

「よろしくお願いいたします」。

「よろしくお願いいたします」。


こちらは、副店長の伊原由梨(ゆうり)さん。東京・足立区で生まれ育った。どんなお子さんでしたか?

「うちは片親で、お母さんと2人で仲良く暮らしていたんですが、反抗期もなく、手がかからない子供だったみたいです」。

この頃、母はまだ22、23歳。

この頃、母はまだ22、23歳。


母はずっと飲食業で働いて家計を支えてきた。15年ほど前に独立して、現在は銀座で飲み屋を経営しているそうだ。

「とにかく、かっこいいお母さんです」という由梨さんは、いまでも2人で飲みに行くという。

もんじゃを囲む親子。

もんじゃを囲む親子。


小学校時代は近所の公園で友達と缶蹴りをし、中学はソフトテニス部で練習に明け暮れ、高校では初めてのアルバイトを体験する。

「初バイトは地元の天ぷら屋さんでした。人見知りが激しかったんですが、そこでの接客で克服しました。天ぷらも最高に美味しくて、山菜の時季になると店長とご家族で山菜を採りに行って、お店で出すんです」。

左からタケノコ、行者ニンニク、たらの芽。

左からタケノコ、行者ニンニク、たらの芽。


天ぷら屋で働いていたときに、接客の楽しさを知り、将来は飲食店で働きたいと思った由梨さん。高校卒業後は管理栄養士を養成する大学に進学した。必死で勉強して、卒業時に資格を取得する。

「自分でも料理をします。南蛮漬けは3年前の母の日には、鯵を丸ごと買ってきて捌いて、お母さんのために南蛮漬けとお刺身を作りました」。

「また食べたい!」と言われたほどの出来だったそうだ。

「また食べたい!」と言われたほどの出来だったそうだ。


大学卒業後は新卒でプロントに入社する。きっかけは、在学中に母親と訪れた東京駅付近のプロントで、そこの料理に惚れたからだという。

「とくに、『コ・マ・ネ・チ』に感動したんです。コンビーフ、マヨネーズ、ネギ、チーズが入った料理で、メニュー名はその頭文字を取っています」。

プロントはサントリーグループなので、新卒者はサントリーのビールやウイスキーについても学ぶ。研修ではウイスキー工場も見学した。

山梨県北杜市のサントリー白州蒸溜所にて。

山梨県北杜市のサントリー白州蒸溜所にて。



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