BLBG代表取締役CEOの田窪寿保 (左)と、ケータハムカーズCOOのジャスティン・ガーディナー(右)
当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。本記事はこちら。 ビジネスリーダーの私的な交遊を通して、彼らの“裏の顔”に迫る連載「エグゼクティブ異種交遊録」。今回登場するのは、英国ラグジュアリーブランドを扱うBLBG(ブリティッシュ・ラグジュアリーブランド・グループ)CEOと、数々の英国車を扱うケータハムカーズの英国人COOだ。
ともに「旧車好き」であることから意気投合し、昨年開催されたオール英国車のラリーイベント「THE GREAT BRITISH RALLY」への出場も果たした2人。そのスタート地点となった“日本で最も英国らしい場所”英国大使公邸前で、ほとばしるクルマ愛を語った。
車好きはスノビッシュじゃダメ、オイリーボーイ万歳!
田窪寿保:「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ」とは文学者サミュエル・ジョンソンの名言です。英国は多面的で奥深く、ごちゃ混ぜだけど調和のある文化も含めて全然飽きません。『ジェームズ・ボンド 仕事の流儀』という紳士学の本も書きました。
英国の魅力のひとつが、伝統と革新が交差する車です。僕は「ロータス」の1959年式エリートと、年齢差60年の2019年式エリーゼでレースをエンジョイしています。
A級ライセンスを再取得し、公式戦参戦中の田窪。「毎日このレーシングカー(ロータス・エリーゼ)で通勤してます(笑)」。
昨年11月には、趣味と実益を兼ねて「ザ・グレート・ブリティッシュ・ラリー」を企画・開催し、1965年式のロータス・エランS2で走りました。総勢70台の新旧名車が集う様はまるで自動車ミュージアム。最高の大人の遊びです。
特にエランは着慣れた紺ブレみたいにしっくりくる。小さくて手で押せて中もいじれて、こんなに楽しい車はありません。
ラリーのスタート地点となったのは、東京・千鳥ヶ淵の駐日英国大使館。
イベントは、大使館公邸で参加者がイングリッシュブレックファーストを共にするところから始まる。
英国大使の旗振りに見送られ、東京から富士周辺や箱根をめぐり、横浜みなとみらいまで2日かけて走行する。
田窪の愛車、1965年式「ロータス・エランS2」。愛娘を乗せて英国大使館からラリーに出発。
ジャスティンとは10年前にイベントで知り合い、旧車好き同士、意気投合。彼は正真正銘のオタク!こだわりが強くて、秘密基地にある英国車9台もガラクタばかり。愛でるよりも走る、いじる。ただ、服のセンスがいまいちなので彼も改造したい(笑)。
でも、車好きはスノビッシュじゃダメ。永遠のオイリーボーイで、少年の心を忘れない、仕事にも趣味にも熱中できる素敵な大人です。
たくぼ・としやす◎1966年、東京都生まれ。青山学院大学大学院国際経営学修士(MBA)修了。ヴァージンアトランティック航空を経て、98年にBLBG代表取締役に就任。「グローブ・トロッター」など英国高級品を扱う「ヴァルカナイズ・ロンドン」を展開する。
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