「弊社の看板娘」とは…… 高校や大学では「スポーツ推薦」という言葉を耳にするが、企業への就職でも同様なご縁がある。今回の競技はフットサル。日本代表にも選出された看板娘が登場します。
降りたのは京王線の分倍河原駅。勇壮な新田義貞像が出迎えてくれた。
鎌倉時代後期、分倍河原の合戦で北条軍を破ったことに由来する。
【写真20点】「フットサル日本代表候補に召集された看板娘が、住宅設備機器を総合的に取り扱っていた」の詳細写真をチェック そこから歩くこと約10分。今回の舞台である「小泉機器工業」のオフィスに到着した。
住宅設備機器全般と管工機材を扱う総合商社だ。
オフィスを覗くとーー。
看板娘、発見。
さっそく、ご登場いただきましょう。
「よろしくお願いします」。
満面の笑みを浮かべるこちらの女性は、総務部秘書課で働く佐々木日菜乃さん。ところで、そのボールは何ですか?
「私、子供の頃からずっとサッカーをやっていたんです。いまは日本女子フットサルリーグに加盟している『立川アスレティックFCレディース』というチームに所属しています」。
男子トップチームは昨シーズン、全日本フットサル選手権で初優勝を果たした名門だが、日菜乃さんがプレイしているのはそのレディースチーム。しかも、日本代表の候補合宿にも召集されたトップ選手なのだ。
せっかくボールがあるので、リフティングを披露してもらった。
「この靴だと難しい……」と言いながらも見事な足さばき。
そんな彼女が育ったのは佐賀県佐賀市。「インターナショナルバルーンフェスタ」が有名な街だ。
世界中からバルーニストたちが集結する。
日菜乃さんが兄の影響を受けてサッカーを始めたのは小学1年生のとき。
ただ楽しくて、ひたすらボールを蹴っていたという。
やがて、中学生になると女子チームがある鹿児島県で寮生活を始めた。全国から選手が集まってくる学校だったそうだ。
「上下関係が厳しくて、先輩と一緒に暮らす4人部屋では、ベッドの上だけが自分のスペースという感じでした。
夏休みは超ハードな練習で、早朝に近くの海でランニング、砂浜では裸足で1000回リフティング、寮に戻って朝ご飯を食べて、通常の練習、近くの石段階段を全力で2往復、プール内でも走ったり両足を上げたりと5部練習の毎日でした。
でも、嫌いな牛乳なども好き嫌いをせずに全部飲んで食べないといけないのがいちばん辛かったです」。
さらに、広島県の高校でも女子サッカー部に入部。専用のきれいな人工芝のコートで練習するのが楽しかったという。
高校卒業後は神奈川県の大学に進学。やはり、サッカー漬けの日々を送る。
「全日本女子サッカー選手権大会に出場し、インカレでは2位の成績。卒業後はフットサルに転向し、日本女子フットサルリーグに加盟する府中アスレティックFCプリメイラ、現在の立川アスレティックFCレディースでプレイするようになりました」。
メンバーの集合写真。
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