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2023.03.28

からだ

“コンブチャ”は昆布じゃない。腸活への効能など、流行中の発酵飲料に期待できること



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近頃、雑誌やSNSなんかでよく見かける「コンブチャ」というワード。

海外の女性セレブの間でブームのこの飲み物、実はオーシャンズ世代のオジサンにもいいことだらけのようで。

話を聞いたのはスコビーティー プロデューサー 浜野このみさん
オーストラリアのヌーサで出会ったコンブチャをヒントに、添加物不使用の国産クラフト生コンブチャのブランドを設立。ヴィーガンや自然食事療法で病を克服した経験を持つ。

コンブチャって何だ?

オーシャンズ(以下OC) 美容と健康にいいとされ、多くの海外セレブが愛飲している「コンブチャ」。日本でもコンブチャの名前を目にする機会が増えてきている。今回話を伺ったのは、コンブチャ好きが高じてブランドまで立ち上げた浜野このみさんです。いや〜、確かにあのお茶、昆布の旨味がたまらないですよね〜。

浜野(敬称略) ……あの、もしかして「昆布茶」と勘違いしてません?

OC え、違うんですか⁉

浜野 意外と多いんですよ、そういうオジサン。コンブチャとは古代中国で生まれた飲み物で、紅茶や緑茶にスコビーという菌と糖を加えて発酵させて作ります。中国からロシアや東欧に広まり、実は日本でも1970年代に“紅茶キノコ”と呼ばれてブームになったこともあるんです。

コンブチャのもととなるスコビー菌株。酵母菌や乳酸菌や酢酸菌で作られたもので、やわらかいゲル状をしている。菌株さえあれば自宅でも作れるが、菌を扱う以上、管理や衛生面には注意が必要だ。

コンブチャのもととなるスコビー菌株。酵母菌や乳酸菌や酢酸菌で作られたもので、やわらかいゲル状をしている。菌株さえあれば自宅でも作れるが、菌を扱う以上、管理や衛生面には注意が必要だ。


OC そんな飲み物がなぜまた再ブレイクしているんですか? 

浜野 現在のブームの発信源は、LAやハワイに住むヘルシー志向の人たち。発酵食品であるコンブチャには、腸内環境を整える善玉菌が多く含まれているといわれ、彼らにはデトックスやダイエットにつながるドリンクと捉えられているようです。日本でもここ数年の腸活ブームも追い風に再び注目を浴びています。

OC なるほど。ヨーグルトや味噌なんかと同じ発酵食品なのか。

浜野 ただ、現代の食生活だと、発酵食品はついつい不足しがち……。その点、飲み物のコンブチャなら、毎日手軽に摂取できます。コンブチャには腸内環境を整える乳酸菌のほか、腸の働きをサポートする酢酸菌、糖代謝や腸の働きを助ける酵母菌などが含まれるといわれています。また、茶葉には血糖値を調節したり、血圧を下げたりする効果があるといわれる抗酸化物質・ポリフェノールも含まれていますし。

OC 実際に飲み続けていて、実感はありますか?

浜野 便通が良くなったり、疲れが取れやすくなったり。あとはぐっすり眠れるようにもなりました。さらに美肌から二日酔い予防まで私は体感しています。ただし、コンブチャの健康への効果に科学的な根拠があるわけではありません。とはいえ、海外ではコンブチャを調べている識者は多数いて、論文も出ているそうですが……。

OC 味も気になります。やっぱりお茶っぽい?

浜野 コンブチャ自体は酸っぱい味。これは酵母や菌が糖を食べて、酢酸に変わるため。この酸味を苦手に感じる人は、フルーツのフレーバーがつけられたコンブチャがおすすめです。炭酸水や白ワインで割るほか、ドレッシングに加えても美味しいです。

OC 確かに、そんなに手っ取り早く、かつお洒落に摂れる発酵食品ってなかなかない。腸活を始めたいけど、何をすればいいかわからないというオジサンには、打ってつけのスーパーフードってことですね。


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