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2023.01.07

ファッション

昨年215万円のスニーカーを売った名店オーナーの2023年の注目は「サロモンとアシックスです」


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「The NEXT Kicks」とは……

最新作から懐かしの名品まで、豊富な品揃えに定評のある東京・吉祥寺のスニーカーショップ「スキット」。

今回は、業界屈指の目利きとして知られるオーナーの鎌本勝茂さんに、二次流通における最近の動向と2023年の注目スニーカーを教えてもらった。
話を聞いたのは……
「スキット」オーナー・鎌本勝茂さん
鎌本勝茂(スキット代表)●吉祥寺を本丸に4店舗を構えるスニーカーショップ、スキットのオーナー。貯金をはたいて買い付けた、たった10足のお店から成り上がったアメリカンドリーマーだ。

鎌本勝茂●東京・吉祥寺を本丸に計4店舗を構えるスニーカーショップ「スキット」のオーナー。貯金をはたいて買い付けた、たった10足のショップから成り上がったアメリカンドリーマーだ。


1足215万円で売れたスニーカー



――早速ですが、2022年はどんな年でしたか?

鎌本 まだまだコロナ前からはほど遠いのですが、少しずつ客足が戻ってきたと思います。最近は、海外からの“爆買い”も復活してきました。1足215万円で売れたスニーカーがあったり。

――な、なんと、215万円!?

鎌本 いわゆるプロモーション用のサンプルです。本当は売る気はなかったんですけど、とても熱心な方だったので根負けしました。大阪、福岡とうちの店舗を回ってトータルで500万円以上お買い上げいただきました。

――なんとも景気のいい話。停滞していたトレンドも動き出したようですね。

鎌本 そうなんです。「エア フォース 1」のオールホワイトが多いときで月200足は売れたんじゃないでしょうか。シュプリームとのコラボモデルは3万円近い値付けにもかかわらず、こちらもやっぱりよく売れました。



――これまた景気のいい話! 


鎌本 シンプルなものを選ぶ“原点回帰”が起きているように感じます。それまでは主張の強いカラーコンビが売れていましたから、その反動でしょう。オールホワイトが気恥ずかしいという人は、同じエア フォース 1でもブラウンなどを差し色にしたモデルが好まれましたね。



――マスに広まればスニーカーヘッズは次の獲物を探す。当然の流れですが、鎌本さんは去年の段階からその動きをキャッチしていたそうですね。

鎌本 僕が異変を察知したのは夜の街。繁華街で遊んでいる人たちがド派手な「エア ジョーダン 1」を履くようになったんです。僕の経験則では、そこで目にするようになると、そのトレンドはそろそろ終わりを迎えます。

ド派手なカラーを履くブームは落ち着いたようだ。

ド派手なカラーを履くブームは落ち着いたようだ。


――対抗馬はありますか?


鎌本 ニューバランスがスニーカーヘッズの足元を飾る一足としてすっかり定着しました。

――どんなモデルがヒットしましたか?

鎌本 上半期は 「M2002」が、下半期は「576」と「1500」 がよく売れました。タマ数こそ多くはなかったけれど、これらのモデルは入荷即完売を繰り返しました。ニューバランスもエア フォース 1と同様、シンプルでシックなデザインが注目を集めました。

今年の前半によく売れたというニューバランスの「2002」。

今年の前半によく売れたというニューバランスの「2002」。



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