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2022.12.09

ライフ

中村輪夢、ついに世界チャンピオンに! 「自分のやりたいことに集中し、全部出し切りました」

中村の優勝が決まった瞬間を祝う日本選手団たち

中村の優勝が決まった瞬間を祝う日本選手団たち photograph by JFBF, JCF, UCI


当記事は「FINEPLAY」の提供記事です。元記事はこちらから。

「2022 UCIアーバンサイクリング世界選手権」BMXフリースタイル・パーク種目がアブダビ(アラブ首長国連邦)にて、2022年11月11日(金)~13日(日)の3日間に渡り開催され、男子エリートでは中村輪夢選手が自身初の世界チャンピオンの座を獲得。また女子エリートでは大池水杜選手が8位入賞を果たした。

今年度の世界の頂点を決める戦いに、日本代表選手として男子エリートからは、東京五輪日本代表で日本の「BMXフリースタイル・パーク」シーンを牽引する中村輪夢、中村に続きワールドカップで実績を積み上げている溝垣丈司、そして2007年生まれと今大会最年少ながら国内では中村・溝垣に引けを取らないルーキーの小澤楓と寺林昌輝が参戦。

また女子エリートには東京五輪日本代表の大池水杜、全日本チャンピオン経験者で若手ライダーの内藤寧々が出場した。

以下は、日本人選手たちが大健闘した男女エリートクラス決勝の大会リポート。

中村輪夢が自身初の世界チャンピオンに!

今回の世界選手権に参加した日本選手団たちの面々 選手は前列右から溝垣、内藤、中村、大池、寺林、小澤の順 photograph by JFBF

今回の世界選手権に参加した日本選手団たちの面々 選手は前列右から溝垣、内藤、中村、大池、寺林、小澤の順 photograph by JFBF


中東の国、アラブ首長国連邦のアブダビで全5日間にわたり開催された「2022 UCIアーバンサイクリング世界選手権」の大会最終日である11月13日(日)にBMXフリースタイル・パーク男女決勝が行われた。

今大会から2024年パリ五輪の予選を兼ねているため、順位を一つでも上げたいと各国の選手たちの今大会へのボルテージも高く、気の引き締まる一戦となった。

そんなパリ五輪への出場権争いの初戦となった今大会に、日本代表選手団は胸にJOC「TEAM JAPAN」 のチームエンブレムをあしらった新ユニフォームで挑んだ。 

大池水杜のライディング photograph by UCI

大池水杜のライディング photograph by UCI


最初に行われた女子決勝は、14カ国25名の出場者の中から予選を勝ち抜いた12名にて争われた。内藤は惜しくも全体16位で予選敗退するも、大池は予選9位で決勝進出。

大池は第1グループで4番目に出走し、1本目から「360 X-up」や「バックフリップ」 など大技を決めるもラスト3秒で転倒。その後の2本目では気持ちを入れ直し、1本目同様に「360 X-up」や「バックフリップ」 を決め、ラスト3秒で1本目ではトライできなかった「テールウィップ」を見事メイク。75.40ptをマークし自身も納得の8位で大会を終えた。 

中村輪夢のライディング photograph by UCI

中村輪夢のライディング photograph by UCI


今大会の最終種目である男子フリースタイルパークは26カ国60名が出場し、予選・準決勝を勝ち抜いた12名で決勝が行われた。日本人選手団からは惜しくも小澤が29位、寺林が52位で予選敗退。溝垣が17位で準決勝敗退となったが、中村は予選1位通過、準決勝8位通過で決勝へ駒を進めた。

中村は1本目から「720バースピン to ノーハンド」や「バックフリップ・ダブルバースピン to ルックダウン」など繊細かつハイレベルのオリジナルコンボトリックをメイクして完璧なランを披露し93.80ptを叩き出す。2本目のランは途中で中断したものの、1本目の高得点が最後まで他選手の追随を許さず、2位と2.30ptの差をつけ見事世界選手権初優勝を成し遂げた。 

なお、今大会では11日に行われたBMXフラットランド男子決勝でも佐々木元が悲願の初優勝を飾っており、BMXフリースタイル2種目で同時初優勝という歴史的快挙を達成した。 

日本人選手コメント

チャンピオンジャージを着用した中村輪夢 photograph by JCF

チャンピオンジャージを着用した中村輪夢 photograph by JCF


中村 輪夢 選手 / 所属 ウィングアーク1st (男子エリートクラス)
「まだ実感が湧いていないですが、自分のやりたいことに集中し、それを全部出し切って優勝できたことが嬉しいです。この大会に向けて練習してきた「人と被らない技」のチョイスがハマりしっかり決めきれたことが勝因と感じています。

五輪のことはなるべく考えないようにしていましたが、それでもプレッシャーは感じていたのでまずは勝ててほっとしています」。

今回決勝8位になった大池水杜 photograph by JFBF

今回決勝8位になった大池水杜 photograph by JFBF


大池 水杜 選手 / 所属 ビザビ (女子エリートクラス)
「やっと海外の大会で練習の成果が出すことができました。この大会に向けてイメージしてきたことを8割出せたことを嬉しく思っています。

今回は戦略的にポイントを上げる構成に力を入れていたので今後に繋がる大会になったと思います。次は1本目から自分らしく乗って、2本目でもっと攻める戦い方をしたいです」。

大会結果

男子エリートの表彰式の様子 photograph by UCI

男子エリートの表彰式の様子 photograph by UCI


<男子エリート>
優勝: 中村輪夢 (ナカムラ・リム) / 日本 93.80pt
準優勝: Justin Dowell / アメリカ 91.50pt
第3位: Anthony JeanJean / フランス 91.20pt

<女子エリート>
優勝: Hannah Roberts / アメリカ 87.00pt
準優勝: Nikita Ducarroz / スイス 84.70pt
第3位: Iveta Miculycova / チェコ 83.20pt
第8位: 大池 水杜 (オオイケ・ミナト) / 日本 75.40pt

<BMXフリースタイル・パーク日本選手団 大会結果>
-男子-
中村輪夢 (ウイングアーク 1st) 1位 
溝垣丈司 (湘南工科大学附属高校) 17位 
小澤楓 (本巣市立糸貫中学校) 29位
寺林昌輝 (藤沢市立湘洋中学校) 52位

-女子-
大池水杜 (ビザビ) 8位
内藤寧々(第一学院高校) 16位

大会概要

大会名称 : 「2022 UCI アーバンサイクリング世界選手権大会 」
開催期間 : 2022年11月9日(水)~13日(日)- 5日間 –
開催都市:アブダビ(アラブ首⻑国連邦)
出場選⼿:BMX フリースタイル・パーク種目
男子エリート26カ国60名(決勝12名)、女子エリート14カ国25名(決勝12名)


記事提供=FINEPLAY

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