ランニングシューズのエッセンスを注入
1万4300円/リーボック(リーボック 03-6757-9634)
この秋の新作は「クラシックレザー」とランニングシューズの名作の数々との融合がお題となっている。
ピックアップしたチョークとピュアグレーは'80年代、'90年代を彷彿させるリーボックらしいカラーリングだ。
リーボック・ファンなら感涙もののカラーパレットをまとったのはテキスタイルアッパー。ガーメントレザーではなく、あえてテキスタイルアッパーを使ったのもランニングシューズに倣ったものだ。
1万4300円/リーボック(リーボック 03-6757-9634)
シュータンのラベルにはランナーのシルエットが描かれた。こちらもかつてのランニングシューズでおなじみのものである。
このたびの「クラシックレザー」は「リーボッククラシック リザーブシリーズ」にラインナップされる。リーボックのアーカイブへのオマージュを捧げるシリーズである。
ウォーホルやマンデラにも愛された名作
「クラシックレザー」は1983年に発売されたランニングカテゴリー不朽の名作だ。
この名作が誕生する経緯となったのが前年にリリースされた「フリースタイルハイ」である。
映画『フラッシュダンス』でブレイクしたエアロビクスシューズはスニーカーがグラウンドやコートから飛び出したーーつまり街履きとして認められたーー最初の一足だった。
「『フリースタイルハイ』が当時の若者に受け入れられたのは、デザイン性もさることながら、’80年代のフィットネスブームをけん引したリーボックのテクノロジーを集結させたフィッティング性、グリップ性があったからです。その要となるのが、激しい動きにもついてくるガーメントレザーでした」(高嶋さん)。
ガーメントレザーは一般的なレザーに比べ、3〜5倍の時間をかけて鞣したといわれるレザーだ。服に使えるくらい柔らかいということで、ガーメントレザーと称した。
「フリースタイルハイ」の成功を受けて、このレザーでつくったランニングシューズが「クラシックレザー」だったというわけである。
「クラシックレザー」はヒップホップの世界でも人気を博した。やんちゃが過ぎたヒップホッパーはときに堀の中に放り込まれたが、そんな彼らが決まって履いたのがリーボックの真っ白なスニーカーだった。まっさらな気持ちで刑に服する、という思いからだったが、そのアイコンのひとつが「クラシックレザー」だった。
3/3