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変わった自分と変わらない自分の双方に響く

さらに、鈴木さんにはもうひとつデニムスタイルを形作るために頼りにしている一本がある。



「エンジニアド ガーメンツのデニムです。割と重ための結構ザラッとした質感で、デザインはミリタリーのデッキパンツに由来しています」。



「ベースは太くても緩やかにテーパードしているので、裾の収まりが非常にいい。膝がダブルニー仕立てで、ウエストにドローコードが付いているからベルトレスでもはけます。これをオーバーサイズではき、ウエストを絞りながらドレープ感を作っていくとまた洒落て見えます」。

鈴木さんはミリタリー系も好みだそうだが、あくまで着こなしを形成する一要素にすぎないという。

「調味料みたいなものですね。これにジャケットやスポーツコートを合わせたり、シャギードッグのシェットランドニットを合わせたり。ニットをタックインしてぎゅっと縛ったらかっこいいんじゃないかなと。この上にまたミリタリー持ってきちゃうと、もう40代のスタイルじゃなくなっちゃうんで」。

ミリタリーをまんま着るのも気が引ける年頃になってきた、と鈴木さん。ただ、こちらはその心境に寄り添うアイテムである。



「デニムはアメリカをもっとも感じる素材。20年後も30年後も、おそらくワードローブに収まっているでしょうね。自分とデニムは、アメトラとBDシャツの関係に似ている」とも。

あらゆる門戸をくぐり、アメトラをよく知る男だけに、その言葉には重みがある。

河野優太=写真 菊地 亮=取材・文

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