白衣を着た看板娘が、痩身クリニックで自分のダイエット体験談をカウンセリングに活かしていた

やがて、地元では名前を言えば誰でも知っている銀行に就職。両親も親戚も安心したそうだ。

「自分の人生のお金の設計プランも学べるんじゃないかという考えもあって就職しましたが、同時に海外に行きたいという思いも持ち続けていたんです。

結局、2年で辞めてまずはセブ島に語学留学、その後はワーキングホリデーでオーストラリアのメルボルンで暮らしました」。

観光スポットでもある「グレート・オーシャン・ロード」の風景に感動。

メルボルンはオーストラリアの南端にあるため、1日の中で季節が目まぐるしく変わる。朝はダウンジャケットを着て出かけ、昼はタンクトップ姿に、夕方にはスコールが降って夜はまた寒いという具合だ。

「英語、韓国語、中国語など、いろんな言語が飛び交う環境でルームシェアをしていたのでかなり勉強になりました」。

ユーレカタワーというビルの88階から眺める景色。

そして、麗さんがいちばんハマったのは中華系のピリ辛スープ料理、「マーラータン」。

中華系の人が多く住んでいる街なので、専門店がたくさんあるそうだ。

とくにお気に入りは「ドラゴンホットポット」という店。

「大げさじゃなく、朝昼晩と通っていました。好きな具材を好きな量だけ入れられて、スープの味も数種類あります。日本でも食べられる料理ですが、ここ以上の麻辣の味には出会えていません」。

しかし、楽しいことばかりではない。重い虫垂炎に罹ったのだ。激痛に耐えかねて病院へ。麗さんは人生初の手術を受ける。

「手術後の痛さと海外での入院という状況で落ち込んでいましたが、隣のベッドのおばちゃんがいろいろと励ましてくれました。元気付けに手を握ってくれたときの写真も残っています」。

日本で心配している家族に、「おばちゃんがやさしいから大丈夫」と添えて送った写真。

帰国後、美容に興味があった麗さんは今年3月、「Dioクリニック」に就職。本社業務、広報、カウンセリング、カウンセラーのサポートなどを担当している。

「メルボルンでマーラータンを食べまくった結果、10kgぐらい太ったんです。食事制限のほか、ジムで運動したり、プールで泳いだりしましたが、なかなか体重が落ちないんですよ。カウンセリングでは、そういう自分の体験談を話すと相手も心を開いてくれます」。

そんな彼女を推薦してくれたのは、広報の先輩である尾崎新巳さんと、カウンセラーの先輩である鈴木楓さん。

尾崎さん（左）、鈴木さん（中）と談笑中。

「コミュニケーション技術に柔軟性があって、人との距離の詰め方も上手。カウンセラーとしても優秀で、相手のニーズをしっかりヒアリングしたうえでコースの提案ができますね」（尾崎さん）。

「マニュアルがあるので、話す内容は基本的に同じ。でも、瀬戸口さんは空気感の持って行き方で差を付けます。お客様の気分をいかによくさせるかという部分が並外れているんです」（鈴木さん）。

Dioクリニックでは大きく分けて、薬の処方、医療機器施術、ダイエット注射、食事指導という4つのアプローチでダイエットの成功に導くという。

実際に使用する機器を見てみよう。

脂肪冷却の施術シーン。

「脂肪のみを冷却して、細胞から破壊する機器です。下腹部のほか、お客様の要望によって内腿、お腹の浮き輪っ腹、二の腕など、気になる箇所へも機械を当てます」。

顔向けの施術用機器。

オリジナルで開発した皮下最大20㎝の奥深くの筋肉へアプローチできる機器。

ここで、麗さんが言った。

「体の成分分析、筋肉と脂肪の量などを計測して、適正体重や栄養評価を算出する『インボディ』という機器があるんです。その結果に沿ってコースの提案をします」。

ぜひ、お願いします。

計測結果をじっと見つめる麗さん。

「たんぱく質がちょっと不足していますね。卵料理を食べるとか、プロテインを朝1杯飲むだけでも変わってくるでしょう。あとは筋肉量が落ちているので、基礎代謝がかなり低いですね」。

お酒をたくさん飲むんですが、ちょっと控えたほうがいいでしょうかと聞くと、「アルコールは筋肉を分解しちゃうんです」とのお答え。精進します。

取材の最後に思わぬ副産物をいただいたところで、最後に読者へのメッセージをお願いします。