▶︎すべての画像を見る 無彩色で一見個性がなさそうなグレー。だが、無個性だからこそ、コンクリートやガラスのビルに囲まれた都市において、絶好の「迷彩色」になるともいえる。
過剰な主張を必要としない男にとってはこれはど最適な色はないだろう。
また『007』シリーズを筆頭に、多くの映画で男の“エレガンス”や“スマートさ”を表現するのに、グレースーツが使われている事実。グレーは野暮ったさとは対となる洗練された印象があり、ノーブルで都会的な「男の美しさ」を引き出してくれる色なのだ。
「ディオール」
今季コレクションシーンでも多くのブランドがグレーを取り上げた。
ディオールのショーではシャツジャケットをノーブルかつ軽快に。ヴェルサーチェはスーツの上に薄色のグレーブルゾンを羽織ったスタイリングを披露。
そしてゼニアのランウェイでは重厚そうなコートをスマートにまとめていた。
「ヴェルサーチェ」
「ゼニア」©IMAXtree/AFLO
着る人のキャラクターや服のテイストを選ばない懐の深さもまた魅力で、濃淡の違いで表情が変わるところもユニーク。
そんな「都市型グレー」のアウターを手に取って、冬の大人カジュアルをもう一歩洗練させてみてはいかがだろうか。