▶︎すべての画像を見る クラウディの服に用いられる個性的な柄の生地を目にすれば、服好きならきっと「アフリカと何か関係があるのでは?」という思いが頭をよぎるだろう。
お察しのとおり、クラウディは西アフリカに位置するガーナ共和国と密接なつながりを持っている。
2015年に設立したクラウディ。その看板商品であるカラフルなポーチは、ガーナの首都、アクラにある自社工場で作られている。現在はガーナで5つの工場を運営。特に女性の社会的自立を目標に、新たな雇用を創出している。
服作りと直接的にリンクするのが現地での雇用支援だとすれば、その売り上げを通じてサポートされるのが教育支援と健康支援である。
教育支援においてはこれまで、現地に3つの公立学校を建設。ガーナの子供たちの教育機会実現に寄与している。
現在世界の未就学児は約5800万人、そのうち3000万人がアフリカの子供たちだといわれている。貧困の連鎖の根本的課題が教育の普及だと考え、この取り組みを続けているのだ。
健康支援では学校の生徒たちに加え、近隣住民の子供たちにも無料で給食を提供。また性教育や生理用品支給のプロジェクト、ワクチン接種を支援する活動などを実施している。
雇用、教育、健康。これらの支援活動のいちばんの特徴は「一時的ではない継続的なサポート」だ。それを可能にするプログラムや仕組みこそが、クラウディが考えるドネーションの骨格なのである。
ガーナの現地デザイナーによる、オリジナルのテキスタイルを採用したMA-1。黒い生地面は速乾性と強度に優れたリサイクルナイロンを、民族柄の面にはリサイクルポリエステルを使用。ガーナの子供たちのために売り上げの10%が公園建設費に還元される。2万6400円/クラウディ(ドウヤ 03-6459-3946)
さて今回紹介した写真のMA-1。シンプルで男っぽいフォルムに、インパクトのある裏地のデザインが実に洒落ている。
ドネーションの話を知らなくとも、まずはその純粋な格好良さに惹かれてしまうところが、このブランドの魅力なのだ。そのうえで我々の購入が困難を抱えているガーナの人たちの役に立つのであれば、こんなにうれしいことはないのである。
そして今回のテーマにおいては、この素晴らしい服をきっかけにもうひとつ先の未来を見つめてほしいと考えている。それが他者への理解と誰かのための行動だ。クラウディは
同名のNPO法人でも活動しており、教育、雇用、健康の分野で定額およびスポットの寄付を受け付けている。ぜひ一度
HPのチェックを。
そして最後に、クラウディはこのドネーションという行為について「アフリカへのアクションでなくてもかまわない」と宣言していることを明記しておきたい。家族や同僚、身近な仲間に対してほんの少し心を配って、カラダを動かすことが大事だと。
小さなアクションでも必ずそこに笑顔が生まれる。それこそが、ドネーションの本質なのだと。