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アイテムから滲み出すNYのストリート感

池田さんがアイテム選びで重視するのは「本物感」や「カルチャー感」だ。



「シュプリームはまさにカルチャーが滲んだブランドで、競技としてのスケートではなく、ストリートのスケートカルチャーをアイテムにして伝えているじゃないですか。

本当にタフでガタガタな道をプッシュして、車などが通る危ないシチュエーションをスレスレで駆け抜けていく、あのリアルなカルチャーです。NYに長く住んでいましたけど、そんな光景を街中で見るたびに『おおっ!』って興奮しました」。



スケーターでもない自分がシュプリームを着てもいいのか、と引け目を感じる人もいるが、池田さんは「それは別に気にしなくてもいい」と笑う。

「スケートブランドとはいえ、デザイナーチームは毎年、日本に来て古着をじっくりリサーチしていますからね。スケートブランドなんですけど、れっきとしたアメカジブランドでもあるんですよ。

しかも、ザ・ノース・フェイスやストーンアイランド、ルイ・ヴィトンといった一流ブランドともコラボし、それを単発的な打ち上げ花火で終わらせるのではなく、いい関係を築き上げている。本当にすごいことですよ」。

あらゆる要素がミックスされることで生み出される名作の数々。そんなシュプリームだからこそ、着こなしも自由に楽しめるのだと池田さんはいう。

この日着用しているセットアップはまさにいい例だ。



「やはり年齢も年齢なので、昔のまんまというワケにはいきません。ただ、方向性はあまり変わっていなくて、例えば今回はウィンドウペンのクラシカルなセットアップですけど、ペールトーンのパーカが入ることでその印象も和らぎます。その自由な空気は昔からずっと好きですね」。

最後に、池田さんに改めてシュプリームの魅力について聞いてみると……。

「名前のとおりだと思いますよ。グラフィックだったり、コラボレーターだったり、とにかく最高のアイテムを常に生み出しているところだと思います」。

その言葉、大いに納得である。

鈴木寿教=写真 菊地 亮=取材・文

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