デザイナーだからこそわかるシュプリームの凄み
10代の頃は、シュプリームに対して憧れにも近いものを抱いていた。ただ、年を重ねてモノ作りの経験を積んだ今は、シュプリームを見る視点にも変化があったという。
例えば、“ストリートに刺激を与え続けながら、長くブランドを継続している”という点も、まさにブランド運営者として賞賛すべき点だそうだ。
「ブランドを続けていくことの凄さは僕も重々承知しています。国内でも毎年新しいブランドが誕生していますけど、10年以上続いているブランドはそこまで多くありません。その点もシュプリームはすごい。未だにストリートやファッションシーンでも高いプライオリティが保たれていますからね」。
それを可能にしているのは、“モノ作りの根本と真摯に向き合う姿勢”だと今泉さんは読む。
「僕はシュプリームのスウェットも好きで、多くはカナダで作っていると思うんですけど、もうとにかくタフ。誰もがお願いできる工場じゃないらしいんですよ。中身が伴っているからこそ、ブランドを変に主張させたくないというか、する必要もありません。
僕が好きなのは『それ、シュプリームなんだ?』っていうぐらいのアイテムですね。シュプリームのアイデンティティはいいなと思っていますし、敬意は払っていますけど、それを内に秘めたアイテムが個人的にはちょうどいいと思っています」。
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