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フェラーリ「365BB」やランボルギーニ「カウンタック」と同じく、リトラクタブルライトを備え、エンジンを運転席の後ろに積むミッドシップレイアウトが採用された。

ターボなど過給器に頼らず自然吸気で8200rpmまで回る3L V型6気筒は、最高出力280馬力を7300rpmという高回転域で、気持ちいいサウンドとともに発揮する。

また世界初となるオールアルミ製モノコックボディが採用された。開発時にはアイルトン・セナが鈴鹿サーキットを走ってアドバイスし、販売後は愛車にしていた。

’90年代のハイテク満載の一台

三菱 GTO(中古車価格は約90万〜400万円)

三菱「GTO」(中古車価格は約90万〜400万円)


三菱「GTO」

一見ミッドシップマシンのようなフォルムのフロントにエンジンを収め、前後トルク配分が45:55に設定されたフルタイム4WDを搭載した「GTO」。
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3L V型6気筒エンジンのツインターボ仕様では最高出力280馬力を発揮する。

50km/h以上で後輪を前輪と同方向に操舵して安定感を高める4WS(四輪操舵)や、80km/h以降でリアスポイラー等を自動で可変して車体が浮き上がるのを抑えるアクティブエアロシステム。

さらにスイッチで排気音を変えられるアクティブエキゾーストシステムなど、バブル時代の日本を象徴するような“ハイテク”満載のスポーツカーだった。

今もなお美しいピュアスポーツカー

マツダ RX-7(中古車価格は約90万〜400万円)。デビュー時はアンフィニRX-7という車名だった

マツダ「RX-7」(中古車価格は約90万〜400万円)。デビュー時の車名は「アンフィニRX-7」。


マツダ「RX-7」

コンパクトで容易にハイパワーが引き出せるロータリーエンジンを搭載したFD型「RX-7」。

13B型ロータリーターボエンジンはデビュー時こそ最高出力は255馬力だったが、後年ついに280馬力を発揮するように、マツダは年々この車の熟成を図った。

ボディの中央に極力エンジンを寄せるフロントミッドシップレイアウトを採用し後輪を駆動させる。

そのハンドリング性能は、キャビンが小さくて曲面が美しいスポーツカー然としたフォルムに違わず、まさにピュアスポーツだった。

デビューから30年以上経っても美しいフォルムには、国内外にファンが多い。

世界で勝つためのベースモデル

スバル インプレッサWRX STiバージョン(初代の中古車価格は約125万〜740万円)

スバル「インプレッサWRX STIバージョン」(初代の中古車価格は約125万〜740万円)


スバル「インプレッサWRX STIバージョン」

4ドアの5ナンバーサイズで世界と戦ったのが、1992年にデビューしたスバル「インプレッサWRX」。
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WRC(世界ラリー選手権)に勝つためのベースモデルとして開発され、これをスバルのモータースポーツ部門であるSTIがSTIバージョンとして仕上げて販売した。

その後も世代を重ね、現在では「WRX」の車名で日本だけでなく海外でも販売されていて、昨年は日本より先にアメリカで新型が披露されたほど、海外での人気が高い。

ジャイアントキリングを目指した小兵

三菱ランサーエボリューションI(IとIIの中古車価格は約240万〜500万円)

三菱「ランサーエボリューションI」(IとIIの中古車価格は約240万〜500万円)


三菱「ランサーエボリューションI」

インプレッサのライバルであり、「小さいのに大きな海外スポーツカーに後塵を浴びせることもできる」いかにも“日本車”な一台が、三菱「ランサーエボリューション」、通称「ランエボ」だ。

インプレッサWRXと同じく1992年にデビューした“エボI”から始まり、2015年に販売が終了した“エボX”まで10代に渡り生産された。
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スープラ同様、ランエボも映画『ワイルド・スピードX2』の主人公ブライアンの愛車に抜擢された(エボVII)ことで海外での人気が高まった。

籠島康弘=文
※中古価格は編集部調べ。

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