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教訓④ オフロードに強い車にすべし

山奥に住むということは道も整備されていない山道になるということ。イノシシをはじめとした獣害の存在は日常生活のインフラにも影響を及ぼしているという。



「車は何度もパンクしちゃいますよ、道が悪いので。大部分が先輩移住者たちが自分たちで引いた道なうえに、イノシシが増えると山が荒れて道を壊すので、ガタガタなんですよ。ひと月に3回パンクしたこともありました。車のメンテンナス費だってバカにならない。

ランクルとかジープとか持ってれば大丈夫かな。あとは道が整備されている場所を選ぶといいですね」。

イノシシは遭遇するという危険以外にも田畑や鋪道を荒らす弊害もある。山中に暮らす場合はオフロード仕様の車を選択することも一緒に考えたい。

教訓⑤ タフな精神力を身につけるべし

乳が飲めると思って飼ったヤギ。「オスを選んだのは失敗でした。草しか食べてくれません」と松岡さん。

乳が飲めると思って飼ったヤギ。「オスを選んだのは失敗でした。草しか食べてくれません」と松岡さん。(写真提供:松岡俊介)


松岡さんの妻・裕子さんは、4人娘のボスのような存在でとにかくタフ。出稼ぎ中で夫が留守の間、不便な山奥暮らしを生き抜いているという。

「うちの妻はたくましい。4人娘を従えてる感じでもあり、面倒も良くみてくれて尊敬してます。生き物も本当に多いんで。ネズミが靴の中で出産してたり、猫が殺したハクビシンが家の前に置いてあったり、食卓にクワガタが歩いてることもあるし、クローゼットの中で蛇がとぐろを巻いてたこともあります(笑)」。

都会暮らしの身からすれば、とてもじゃないが足を踏み入れたいと思える環境じゃない。

「慣れるとは思います。たくましくなっていくだろうし。子供たちもトカゲの卵を孵化させたり、生き物の死骸で遊んだりしてますよ。でもやっぱりナイーブな人だと山奥の生活はかなり大変かな。どの家も、男勝りの奥さんが多いですね」。


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