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2022.10.28

ファッション

ログハウスで週末アウトドアを満喫。ビームス金子 茂の理想を現実にする力



ビームス プラスのチーフバイヤーを務める金子 茂さん

ビームスの実力派バイヤーのひとりに挙げられる彼は、一体どんなA面(Active面)とB面(BEAMS面)を 持っているのだろうか? Let's パパラッチ!

A面 理想を詰め込んだログハウスを拝見!

金子 茂(かねこ・しげる)●ビームス プラスチーフバイヤー。スタイリストアシスタント等を経て、2008年ビームスに入社。2015年より現職。'90年代モードから古き佳きヘビーデューティーまで、その知識は幅広い。

金子 茂(かねこしげる)●ビームス プラスチーフバイヤー。スタイリストアシスタント等を経て、2008年ビームスに入社。2015年より現職。'90年代モードから古き佳きヘビーデューティーまで、その知識は幅広い。


金子さんは、“好き”にとことん情熱を注ぐ人だ。彼を語るうえで欠かせないのが、ログハウス・ライフ。

といっても山奥に住んでいるわけではない。金子さんは東京にいながら理想の暮らしを手に入れたのだ。



金子さんが東京・町田市にログハウスを建てたのは、今から5年前。

「僕は生まれも育ちも都心だったので、休日に家族でアウトドアを楽しむ生活に憧れていたんです」。



東京でビームスの仕事をしながら、好きなことをすべて実現できる場所。理想を追い求めていった結果、自然と辿り着いたのがログハウスだった。

暖炉やキャンプで使う薪も、自ら割ってストック。

暖炉やキャンプで使う薪も、自ら割ってストック。


「週末に家族と庭でバーベキューをするのが、いちばん楽しい時間ですね。暖炉やキャンプで使う薪割りも自分でします。

これからの時季は、庭にテントを張って手軽なソロキャンプを楽しむ予定です。テントで過ごしながら自分が手がけたアウターのフィールドテストもしたいですね」。



ログハウスでの生活は都会暮らしより喜びが多い分、手間もかかる。

庭の雑草処理や植物の剪定、デッキのペンキ塗りに防腐剤の塗布など、定期的にやることを挙げるとキリがない。金子さんは、そんなメンテナンスの時間さえも楽しいという。



「週末の1日は必ず家の手入れをして、それから自分の好きなことをやります。ログハウスは手がかかりますが、それもまた魅力。夏は風が抜けて涼しく、冬は暖気が回って暖かい。一度住み始めるとやめられなくなりますよ」。

まるでヴィンテージショップのようなウォークインクローゼット。

まるでヴィンテージショップのようなウォークインクローゼット。


圧巻の自分専用クローゼットも!

金子さんがログハウス暮らしを選んだ理由がもうひとつある。家の中に自分の好きなものが凝縮した空間を作りたかったからだ。

大好きな服を収めるためのウォークインクローゼットを、自分の理想に近い形で具体化できたのは、何者にも代え難い幸せだという。現在はこのクローゼットを、D.I.Yでアップデートするべく計画中とのこと。



「特に収納スペースにはこだわりました。もともと僕はモードファッションが好きだったのですが、ビームスに入社してファッションのルーツを掘り下げるうちに古着の世界に辿り着いたんです。

'50年代アメリカの古着を集め始めたら、どっぷり沼にハマってしまいました(笑)」。

こちらはダウンのコレクションの一部。アメリカ、ヨーロッパ、日本製を問わず所有している。

こちらはダウンのコレクションの一部。アメリカ、ヨーロッパ、日本製を問わず所有している。


ダウンひとつ取っても、古き佳き時代のカタログまで探して、それを元にまた古着を探し求める。そんなことを繰り返しているうちに、みるみるストックは増えていった。

自作のシューズクローク。ビーンブーツ、モカシン、ストレートチップほか、アメリカ靴が目立つ。

自作のシューズクローク。ビーンブーツ、モカシン、ストレートチップほか、アメリカ靴が目立つ。


「今は、ヨーロッパの登山文化が盛んだった'50〜'60年代のダウンにすごく興味があります。機能もデザインもとにかく面白くて、モノづくりの参考になるものが多いんですよ。

ヘビーデューティなもの全般を集めているので、都内の家の狭い収納にはとても収まりきれなくて(苦笑)。広い収納スペースが確保できるというのも、この家を選んだ大事なポイントです」。

ヴィンテージのキャップも、フィンシング、セイリング、ミリタリーなど、さまざまなジャンルをコレクト。

ヴィンテージのキャップも、フィンシング、セイリング、ミリタリーなど、さまざまなジャンルをコレクト。


古着は、全国各地の名店を直接訪ねたり、ネットで探したりしながら常に収集。入手したら自宅の作業部屋で資料と照らし合わせながら、さらに知識を深めていく。

自然光が差し込む金子さんの“作業部屋”。

自然光が差し込む金子さんの“作業部屋”。


「時代背景や使用素材、機能的なスペックをすべて調べて、なぜそういう作りになっているかを掘り上げていくんです」と金子さん。

'70年代のスキー用ニットキャップは、形が面白くて集めているそう。

'70年代のスキー用ニットキャップは、形が面白くて集めているそう。


金子さんにとっての自宅は、好きなものをすべて詰め込んだ空間。家族とともに過ごす癒やしの場所であり、古着という趣味の世界に浸れるアトリエでもあるのだ。

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