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地域クーポン:安宿は還元率が高くなるが注意も必要
旅行代金の割引に加えて、宿泊地のある都道府県などの指定された飲食店や土産物屋などで使える地域クーポンが平日なら1泊(日帰り旅行の場合1日)につき3000円、休日なら1000円分得られる。

1人5000円の宿泊費は40%引きで3000円となり、平日なら同額のクーポンを獲得することになる。1人10万円のホテルでもクーポンは同額しか得られないため、安い金額のホテルに宿泊したほうが還元率は高くなる。

宿泊費が安すぎると対象外に

2020年秋、Go Toイートが開始されたとき、鳥貴族で1品のみ注文して、1000円分のポイントを得る行為が「トリキの錬金術」として話題となった。

全国旅行支援では、こうした事態を避けるために割引対象の下限を設けている。具体的には平日なら1泊1名5000円、休日なら1名2000円を下回る場合は割引対象にならないというものだ。

これは平日の場合、1泊1名5000円から宿泊費が40%割引で3000円となり、そこに地域クーポンが3000円配布され、いわゆる「実質」ゼロ円の状態となる。

ただし、1泊1名5000円ということは、1室2名では1万円となり、ビジネスホテルや安価な旅館などでこの金額をもともと下回っているところはかなり多い。その場合、上限に達するために意図的に値上げをするか、金額が下回っているので全国旅行支援には参加できないということになる。

値上げをする代わりに何らかの特典などをつけて対処する宿泊施設もあるだろうが、それらを必要としていない人にとってはありがたくない。また、低額の宿泊施設が対象外となることについても、公平性の観点からみて疑問が残る。ただし、高知県など、安い宿泊施設の利用時は、提供するクーポンの枚数を減らすことで対応する都道府県もありそうだ。

休日の定義:金曜・日曜泊は原則平日扱い
休日とはチェックイン日、チェックアウト日がいずれも土曜、日曜、祝日の場合をさすので祝日がからまないかぎり、金曜宿泊と日曜宿泊はともに平日宿泊の扱いとなる。当然のことながら金曜泊、日曜泊の人気が高まることが想定される。


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