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2022.11.18

ファッション

捨てずに、染める。サーキュラーファッションから考える「これからの服」



当記事は「FUTURE IS NOW」の提供記事です。元記事はこちら

衣料品の大量廃棄問題は、サステナブルな社会の実現を目指す私たちが乗り越えなければいけない壁のひとつ。最近は地球環境に配慮した素材を使ったエシカルファッションや、廃棄衣料品の回収など、さまざまな取り組みが普及しています。

これからを生きる私たちは、洋服とどのように向き合っていくことが望ましいのでしょうか。今回、洋服を捨てずに長く着続けるサーキュラーファッションを支える「ものづくり人」にそのヒントを求めました。

埼玉県寄居町の一角にある染め工房、〈きぬのいえ〉。若手の職人を中心に、Tシャツからドレス、靴にいたるまでリーズナブルに染め直せるサービス〈SOMA Re:(ソマリ)〉を展開しています。現在2~3か月待ちが続いているという人気ぶり。染め直しを通して見える、サーキュラーファッションのこれからとは。

染め直すことで、衣類にもう一度命を吹き込む



埼玉県の北西部、豊かな自然と歴史を感じる町として知られる寄居町。ここで染色工房を営む〈きぬのいえ〉から〈SOMA Re:(ソマリ)〉はスタートしました。

もともとのはじまりは、ひとつのプロジェクト。町の魅力向上のため、町内外の若者ら多様な人材(Layers)が交わり、寄居町というフィールドで輪(Hoop)になり、新しいサービスや商品を提案するワークショップ「Layers Hoop Yorii(レイヤーズ フープ ヨリイ)」の中で誕生しました。

〈SOMA Re:(ソマリ)〉は、色褪せやシミで着られなくなってしまった服を染め直すことができます。染められるものは、綿、麻、レーヨン、テンセル(リヨセル)、キュプラ、竹、紙など。

手染めは高額なイメージが先行しがち。もっとリーズナブルに染め直しの機会を提供できたらと、通常よりリーズナブルな価格設定でサービスを開始。

すると、すぐにメディアで取り上げられ、サービスの立ち上げから2年間、ずっと予約が絶えないそう。依頼も簡単で、LINEで仮見積もりをして衣類を発送するだけ、とシンプルかつスムーズ。 

「30代から80代まで幅広くご利用いただいております。『思っていた以上の仕上がりです』『新品のようによみがえりました』『また着て出かけるのが楽しみです』といったお褒めの言葉をいただいています」

そう語るのは、染め物職人で〈SOMA Re:(ソマリ)〉の中心メンバー、井澤剛史さん。役目を終えようとしている衣類に、もう一度命を吹き込みたいとの想いから、〈SOMA Re:(ソマリ)〉の活動をはじめたそうです。



毎日問い合わせや洋服が届いている状態とのことで、染め直しのニーズの高まりを感じていると話す井澤さん。少しずつでも良いので、服を染め直す選択をする人が増えてほしいとのこと。

「安いものが売れる時代ですので、大量生産・大量廃棄の時代はしばらく続いてしまうと思います。ですが、素材等のリサイクルやサステナブルな素材を使用したものも増えてきています。少しずつ廃棄をなくしていく方向に向かっていくと良いなと考えています」


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