ダッドスニーカーの大型新人「エスピー」
1万9800円/エスピー(ムーンスター カスタマーセンター 0800-800-1792)
この秋にはエスピーが登場する。知る人ぞ知るムーンスターのアイコン的コンフォートシューズ、スポルスで培ったものづくりがベースになっているブランドだ。
見どころはエクスリックと名づけられたミッドソールだ。高弾性で、へたりにくい特性を有する。従来のEVAに比べて1.4倍の持続効果があるという。
ベステックアウトソールとの2層構造としたエスピーは異次元の履き心地が味わえると、レディース・メンズ企画部メンズ企画課MD、浮川 陽さんは胸を張る。
ダイレクト製法のひとコマ。まさにたい焼きを焼くように底材を成形している。
「フットウェアにとっての“快適”をとことん追求しました。ダイレクト製法やピッグスキンのライニングもこだわりのスペック。ダイレクト製法は射出成形の一種で、佐賀にある自社工場が創業当時から守ってきた製法です。いまなお職人が一つひとつ原料をホースで注入しており、その様子はまるでたい焼きを焼いているようです(笑)」。
グラマラスなシルエットもエスピーの魅力だ。ラストも革靴由来なら、ラストを入れて寝かすプロセスも革靴同様、たっぷりと時間をとっている。佐賀工場は革靴を得意とする工場なのだ。
オールソールに対応することでサステナブルな時代の要求に応えているのも見逃せないプライオリティだろう。自社工場だからできるアフターケアである。
エスピーの欧文表記は“SPxx”。“SP”はスポルスの符丁で、お尻につけた“xx”にはオリジンを超えるという気概が込められている。英語には“high”の“gh”のように発音しない黙字があるが、“xx”はまさにそれだ。
読ませないことで不言実行を目指しているのかも知れない。九州男児らしくて、好感が持てる。
3/3