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「循環するジーンズ」の実現へ

land down underが展開するジーンズは、「ワイドテーパード」型で3種類の生地を使ったユニセックスの3モデル。それぞれ2万円前後で販売している。



デニム生地は、伝統的なデニム工場である広島県福山の篠原テキスタイルのものを使用し、児島の縫製工場でジーンズに仕立てている。

生地の風合いや、色落ちした時のカッコよさにもこだわり、生産能力スピードの遅い旧式シャトル織機で織られた生地をあえて使用している。
 

「スッキリとしたシルエットでシーンを選ばないデニムです。Tシャツにも襟付きのシャツにも合わせることができるようにデザインしました。あえて洗いや加工をしないことから、経年変化を楽しめるようにしています」

現在、メインの販売チャネルは、ECとポップアップショップだ。

「今は自分一人でできる範囲で頑張っているのですが、将来的には少数精鋭のチームに育てていきたいと思っています」

さらに、リサイクル生地を原料とした製品づくりにも挑戦していきたいという。不要になった自社ブランドのジーンズを回収し、ユーズド品として二次流通させたりリペアしたりと、できる限り循環させるための方法を模索していく。

「ゆくゆくは、我々のブランドだけでなく倉敷エリアの他のデニムブランドも巻き込んで、製品回収やリサイクルにおけるスケールメリットを出していければ。実際に、2〜3社を巻き込んだ共創型資源循環プロジェクト『Remade in Japan』を企画・進行中です」



ただ、そもそもジーンズというアイテムは長く着続けることが前提になっているので、池上が売った新品のジーンズが、リサイクルのために戻ってくるようになるのはまだまだ先の話だろう。

その時が来るまで、land down underも「循環するジーンズ」の実現に向けて、ブランドとして進化を重ねていく。


尾田健太郎=文 田中友梨=取材・編集
Forbes JAPAN=記事提供

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