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また、眼底検査では網膜や視神経、毛細血管などの異常から、糖尿病性網膜症や緑内障、加齢黄斑変性など、失明の原因になるような目の病気が見つかることもある。

死因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞

メタボや生活習慣病によって起こる脳卒中や心筋梗塞などの合併症は、日本人の死因の上位を占める(2021年は心疾患が全死因の14.9%でがんに続いて第2位、脳血管疾患は7.3%で第4位)。

特に脳血管疾患の場合、たとえ命を取り留めても、手足のマヒ、認知症、構語障害、嚥下障害など後遺症により社会復帰が困難になってしまうケースもある。

幸いメタボや生活習慣病は早期であれば元の健康な状態に戻ることが可能であり、これをやらない手はない。

「生活習慣の改善に取り組めば確実に効果が得られる。やり方がわからなければ、かかりつけ医や保健センターの保健師、管理栄養士などに相談するのもよいでしょう。もちろん、『要治療』と記載があったら、きちんと医療機関を受診することが大切です」。

肥満や糖尿病、高血圧などは、新型コロナの重症化や後遺症と関連する基礎疾患でもあり、こうした健診を受けることの重要性はますます高まっている。自身のためにも、大事な家族のためにも、健診を大いに役立ててほしい。

近畿大学医学部公衆衛生学教室主任教授
今野弘規医師
1993年筑波大学医学専門学群卒業。大阪府立成人病センター集団検診第Ⅰ部医員、大阪府立健康科学センター健康開発部主幹兼医長、大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学准教授などを経て2022年4月より現職。専門は脳卒中・心臓病や糖尿病などの生活習慣病の疫学研究に基づく予防医学と公衆衛生。

狩生聖子=取材・文



東洋経済オンライン医療取材チーム : 記者・ライター
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記事提供:東洋経済ONLINE

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