▶︎すべての画像を見る 「湘南生まれのクラフトビールが話題になっている」と聞いたら、オーシャンズとしては見逃すわけにいかない。
その名も「パシフィック ブリューイング(Passific Brewing)」。
茅ヶ崎出身の山本俊之さん(写真左)と大庭 陸さん(写真右)のふたりが中心となって、市内にある工場物件を昨年改装し、ビールの醸造所を造ったのが始まりだ。
ビールを仕込み中の大庭さん。「茅ヶ崎を拠点にビールをつくり、その過程でお世話になった人や、地元の人たちにも味わってもらいたいですね」。
改めてブランド名を見直すと、「パシフィック」のスペルが“S”になっていることに気づく。
英単語の「Pass」には「峠」という意味もあり、ブランド名には海と山、両方の意味が込められているそうだ。
[左]「パシフィック ラガー」650円(参考価格)、[右]「パシフィック IPA」650円(参考価格)/ともにパシフィック ブリューイング https://linktr.ee/passificbrewing
山とサーフボードを組み合わせたラベルもポップで洒落ているが、ビール通を虜にしているワケは、もちろんその味にアリ。
8本のタンクを備えた小さな醸造所で丁寧に仕込まれた評判の看板銘柄2種類を紹介しよう。
「パシフィック ラガー」650円(参考価格)/パシフィック ブリューイング https://linktr.ee/passificbrewing
ひとつめは、黄色いラベルの「パシフィック ラガー」。小規模・少量生産が主流のクラフトビール界では「エール」が多いなか、こちらは珍しい「ラガー」だ。
香ばしくてコク深い麦芽感と、風味豊かなホップの苦味がありつつ、後味のキレも良い。
「ヨーロッパ産のホップに、『IPA』で使われることの多いアメリカ産のホップを混ぜたりと、色々とアレンジしています。何層にも味わいが乗っかったような“味わいのレイヤー”が楽しめるのが特徴です」(大庭さん。以下同)。
この細やかなホップのアレンジにより、伝統的な「ラガー」の味わいに、クラフトビールならではの“飲みやすさ”が加わったというワケだ。
「自分たちの匙加減で、味わったことがないようなビールの風味を生み出せるのは、小さな醸造所の醍醐味かもしれません」。
一杯できちんと満足感があるのに何杯でも飲みたくなるような、なんとも魅惑的な1本だ。
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