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「フランス生まれの実用車」に納得

輸入車初のフルハイブリッド車という触れ込みが功を奏したか、はたまた程良くユニークなスタイル(と名前)がウケたか。なかなか評判のいいアルカナ。従来のルノー好き(フランス車への理解者)のみならず、外車好きやメカ好きを巻き込んで、これからますます話題を集めそう。

ルノーといえば日本ではカングーかルノー・スポールが好まれ、それ以外のモデルは泣かず飛ばずだったけれど、フルハイブリッド3兄弟=アルカナ、ルーテシア、キャプチャーが揃った今、ようやく日本市場でも自動車メーカーらしいポジションに。

これまでもデザインや使い勝手が少々偏屈だっただけで、ルノー車のポテンシャルは高かった。本来はフランスにおけるトヨタのような存在なのだから、正真正銘の実用車。趣味で選ぶ車じゃない。

ルノーの新しいフルハイブリッドシステムは、日本のメーカーのそれよりも機構的にシンプル。にもかかわらず、フツウに転がして軽く22〜3km/Lを実現。最新の制御技術の賜物だろう。難しかったモーターとエンジンの協調がシンプルにできるようになったのだ。

電動化というとBEVが注目されるけれど、現実的にはハイブリッドがまだまだ主役。欧州でもいっそう重宝されるように思う。

モータージャーナリスト
西川 淳
フリーランスの自動車“趣味”ライター。得意分野は、スーパースポーツ、クラシック&ヴィンテージといった趣味車。愛車もフィアット500(古くて可愛いやつ)やロータス エランなど趣味三昧。


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