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Topic 03:人とのつながり
「好きなこと」が原動力となって生まれる出会いがある。


 
編集部 書店を開く前と後で、人とのつながりには変化はありましたか?

早坂さん ニューヨークやサンフランシスコあたりのベイエリアと呼ばれるところへ買い付けに行き、その出会いが大きな経験となりました。

海外旅行に行くと、なぜか気持ちが大きくなりませんか? 日本ではお店の人に話しかけることは無いのですが、海外に行くと喫茶店でも気軽に話しかけちゃったりして(笑)。会社員時代は海外旅行もしていなかったので、旅先の出会いはなかったです。

本屋の店主と仲良くなって、いろいろ教えてもらったり、ディーラーさんの自宅に伺って、持っている本を譲ってもらったりしたこともありました。英語はカタコトでしかしゃべれないんですけど。

編集部 本当にやりたい仕事を選ばれたので、言葉が十分に伝わらなかったとしても、共通の話題があるので意気投合できそうですよね。そういう意味で、新しい出会いも増えていきそうです。

早坂さん そうですね。仕事上の付き合いは抜きにして、本という共通の趣味でつながっていると感じています。

Topic 04:お金の価値観
身の丈にあったお金があればいい、自分が感じる幸せの基準が変わっていく。


 
編集部 会社員として給料をもらうことと、現在のように自分で仕事を生み出すこと。お金の価値観は変わりましたか?

早坂さん 会社員として働いている時は、会社のお金を自分のお金だと思って扱うように言われていました。でも、そんなことできるわけがないって思っていました。売り上げがどんな風に流れて、どんなふうに使われるか、実態がつかめていませんでした。

自分で商売をすると実態をつかめるので、焦ることもあります。でも、そもそも商売の目的が「お金を儲けたい」ということではなくて。お金は必要だし、できるだけ稼ぎたいとは思いますが、たくさん儲けて本屋御殿を築きたいとか、全国に支店を出したいとか、そういう気持ちはありません。

例えば、休みの日に映画を見て、帰りに本屋で好きな本を1冊買って、ご飯屋さんでおいしいものを食べる、くらいの生活ができればいいなって思ってるんですよ。それが僕の幸せの基準です。身の丈に合うお金があればいいんです。

当然お店を続けたいのでお金は必要ですが、「有名になりたい」とか「いい家に住みたい」という欲はありません。さっき言ったような生活ができれば僕にとって一番の幸せです。


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