「働く男のバッグの中身」とは…… ▶︎すべての画像を見る セレクトショップ「エストネーション」のメンズディレクターを務める鷲頭直樹さんは通勤時、ある決まったショルダーバッグをヘビーユースしている。
「コロナ禍になる少し前、40歳を超えた頃から荷物の数が減ってきて、今のスタイルに落ち着きました」。その真意は?
鷲頭直樹●49歳。エストネーションのメンズディレクター。ビューティ&ユースやユナイテッドアローズ&サンズのバイヤーとして活躍したのち、2019年にエストネーションへ。アメカジからラグジュアリーまで網羅する審美眼は業界随一。
シンプル・イズ・ベストな夏のワークスタイル
仕事バッグの選び方は職種によりけり、人それぞれだろう。
「年齢を重ねるにつれて趣味嗜好がくっきりとして、仕事道具もバッグ選びもシンプルになってきた」と語る鷲頭さんのそれは、洗練というフレーズがぴったりと当てはまる。
愛用している仕事バッグは、ここ数年はずっと一択。5525ギャラリー × ポーターのショルダーだ。しかも、サコッシュのようなごくシンプルなデザイン。
「革靴の日も、スニーカーの日も、何ならスーツを着る日も、夏場はほぼ毎日このバッグです。ヘビーユースで1個目は使い潰してしまったので、これは2代目です」。
ノートPCに過不足のないサイズ感が鷲頭さんのワークスタイルにフィットし、文字通り欠かせない相棒になっている。
「僕の仕事はバイイングがメインで外回りが多いので、荷物は少ないほうが何かといい。実際に見て、触れて、手を動かしてというスタイルなので、あれもこれもと持ち歩くのでなく、身軽でいたいんですよね。
そう考えると、自分にとっての使いやすいサイズ感がこのバッグなんです」。
電車通勤ゆえ、両手がフリーになるのもポイント。重ね着が増えるシーズンはデイパックを背負うこともあると言うが、それも両手を空けておきたいからだ。
「あれもこれもと収納スペースがあっても、自分の場合はそこまで必要ない。荷物に縛られたくないですし。バッグ単体というより、全体のコーディネイトでよく見えたらそれでいい。だからこそ、シンプルなバッグがしっくりと来るのかもしれません」。
そんな鷲頭さんも、若かりし頃はいろいろなバッグを購入していたのだそう。
「でも、結局残ってないんですよね(笑)。40歳を過ぎたころから、本当にモノを持ち歩かなくなりました」。
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