▶︎この記事の画像ギャラリーを見る 角型時計の代名詞タグ・ホイヤー「モナコ」は、伝統を守るために進化し続ける。
往年の傑作へオマージュを捧げた2つの特別モデルからも、その真髄が読み取れる。
幻の黒いモナコの再解釈
将来コレクターズピースになり得る可能性を秘めた話題作が登場!
高級時計の世界で人気が定着している“黒い腕時計”のルーツは1970年代まで遡り、ホイヤー社(現タグ・ホイヤー)が手掛けたブラックコーティングを施したステンレススチール製の「モナコ」もそのひとつに挙がる。
この謎めいた1本は「ダークロード」と呼ばれており、マニアの間で神格化された存在となっている。
伝説的なモデルへのオマージュとして、タグ・ホイヤーは2021年に開催されたチャリティオークション「オンリーウォッチ」にて、「タグ・ホイヤー オンリーウォッチ カーボン モナコ」という世界で1点だけのユニークピースを発表し、大きな話題を集めた。
これに続き、2022年のF1モナコグランプリに捧げる限定モデルとして登場したのが、「タグ・ホイヤー モナコ スペシャルエディション」だ。
「タグ・ホイヤー モナコ スペシャルエディション」Tiケース(ブラックDLC加工)、ケースサイズ39mm×39mm、自動巻き。96万8000円/タグ・ホイヤー(LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー 03-5635-7054)
DLCコーディングが施されたグレード2チタン製ケースは、まさにダークロードの系譜を受け継ぐ象徴的なパーツだと言えるだろう。
また耐久性に優れたコーティングはケースだけでなく、リュウズやクロノグラフプッシャー、ケースにまで及ぶ。
サンドブラスト加工からグレイン仕上げという工程を得て、マットな質感にまとめられている。
「黒」へのこだわりが隅々まで行き届いたクールな佇まい。
モナコの顔であるダイヤルについては対象的なふたつのパーツで構成。
中央の円の部分はサーキュラーブラシによるサテン仕上げ、円の外側はサンドブラスト加工によるグレイン仕上げと、まったく異なるテイストを重ねることでコントラストを生み出している。
ユニークな仕上げの組み合わせで、オンリーワンのダイヤルに。
ケースバックから覗く自社製コラムホイール式のクロノグラフ専用自動巻きムーブメント「Cal.ホイヤー02」にも目を向けてみよう。
この限定モデルのためにタグ・ホイヤーは特別な仕様として、針やインデックスの色に合わせて、ローズゴールドコーティングをローターに施している。
ローズゴールドコーティングのローターに注目!
これらのパーツに採用されたゴールドカラーは、華やかなデザインを演出するだけではなく、1970年代独特の華やかなレーシングの世界の雰囲気を表現している。
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