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ちょっとヤンキーっぽい100が、今の自分にいい感じ

購入するまでランクル100はツルンとした印象で、だから武骨な80のほうがカッコよく見えたという。

しかし新しい愛車で100に対するイメージはずいぶんと変わったようだ。



「もともと100には優等生っぽいイメージがあったんですが、この100は全体的にちょっとヤンキーっぽい。それを武骨に乗る感じが、今の自分にはいいかなと」。
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タイヤは太いマッド&テレーンに変え、もともと金色のアルミだったが真っ黒のホイールを探してもらった。足回りは社長が既に手を加えていたが、リフトアップはされていないという。

「ショックアブソーバーを変えているらしいんだけど、おかげで乗り心地がいいんですよ」

100は元々乗り心地が良いが、この車はさらにサスペンションを改良している。

100は元々乗り心地が良いが、この車はさらにサスペンションが改良している。


80の時は腰が痛くて仕方なかったが、この車では長距離もバンバンこなす。

例えばつい先日も長野県へ、それも立て続けに出掛けたという。「最初は仕事で長野県北部へ。東京に一度戻って翌日はプライベートで南部のほうへ」。

80の時はなにも言わなかった妻も「この車、乗り心地がいいわね」と言ったそうだ。



他にもシフトをRに入れると助手席側のサイドミラーが下向きになり、死角が見やすくなるとか、シートヒーターが付いているとか、「80よりめちゃくちゃ使い勝手がいい」。

さすがに至れり尽くせりの最新型には及ばないが、それでも十分快適だ。



さらに前のオーナーが付けていた、キーレスシステムもお気に入り。

「純正じゃないんですが、衣装を両手で抱えて車に載せないといけない時なんか、ボタンを押せばロックが解除されのは、めちゃくちゃ便利だと気付きました(笑)」。

スタイリストにとって、荷室の広さは=仕事をしやすさ。

スタイリストにとって、荷室の広さは=仕事のしやすさ。


もちろん80同様、仕事道具(衣装類)もたっぷり入る。

「エクストレイルの時は後席を畳んだり、いろいろ工夫して積んでいましたが、80や100は広いので後席を畳まなくても十分仕事ができます」。

だからプラドも勧められたけど、ラゲッジの広い100にしたそうだ。
3/3

さりげないこと、今の自分に似合うこと



今年2月に購入してわずか4カ月で2万kmも走った。

購入時22万kmだった走行距離が24万kmに伸びたことになる。さすがタフなランクル。20万km超でも絶好調だという。


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「あのお店がよかったんだと思います。社長は『ウチはランクルを日本一の状態に仕上げて渡すんだ』と豪語していましたから」。つまりそれは、何か困ったことがあっても頼れるということ。

「古い2ドアの70とか、ガッツリオフロード仕様のランクルやプラドがたくさんあるお店でした。シュノーケル付きもあったな」。



じゃあ、今後カスタマイズするのも楽しそうですねと振ると「いやぁ〜シュノーケルとかルーフラック載せるとか、すげーカッコいいんですけど、僕にはちょっとハズい(笑)」と松平さんは言う。

「車は道具。あくまでも仕事道具」。

そう言い切る松平さんは「でも道具だからって何でもいい訳ではなくて、僕はアウトドアにも使うけれど、メインは街中。だから街で悪目立ちするような車には乗りたくないんですよね。

ゴリゴリのアウトドアではなく、ホテルに乗りつけられるような、都会にも馴染む車であってほしい」。

運転席からの見渡しがいいので、狭い道にさえ入らなければ、ぶつける怖さもほとんどないという。

運転席からの見渡しがいいので、狭い道にさえ入らなければ、ぶつける怖さもほとんどないという。


同様にディフェンダーやラングラーも、格好いいと思うけど、「今の自分は買わないかなぁ」という。

「今のランクルのほうが、僕の身の丈にあっている気がするんですよ。服でもそうですが、いいブランドがいいわけでもなく、高級なものがいいわけでもなく、やっぱりその人に『似合ってる』ことが大事だと思うんですよね」。



飾らずに乗れて、さりげなく使える。でも何となくこだわりがある。そして、その人のキャラクターに合っている。

それが車選びの流儀。松平さんの仕事であるスタイリングにも通じる。



自分に似合う愛車に乗って、今度の冬はスノーボードに出掛けたいという。

「去年初めてやってみたらめちゃくちゃ面白くてハマりました。その時はノーマルタイヤの80だったからヒヤヒヤしたけれど、少し前にモデルのマーシーさん(三浦理志さん)からスタッドレスをもらったので」。



今後欲しい車は?と聞くと「まだまだこの車に乗り続けますが、いつかランクル200にオーバーフェンダーを付けて乗ってみたいかな。あまり見たことがないでしょ。まあ、さらに高級感は増すので、そのときの自分に“似合う”と思えればですけど(笑)」。

松平さんのランクル愛は、ランクルと同じく、まだまだ未開の地を突き進んで行きそうだ。

沼尾翔平=写真 籠島康弘=文

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