▶︎すべての画像を見る 1982年に舗装路用のランニングシューズとして誕生したニューバランス「990」。以降、アップデートを重ねながらブランドの代表作として君臨してきた。
40年を経た現在も990が変わらず愛される理由はどこにあるのか。その答えを探るべく、インフルエンサー、デザイナー、スタイリストの3人に話を聞いた。
髙島 涼さん「990は圧倒的に履き心地が良い」
髙島 涼さんは、ファッションインフルエンサーとしてInstagramやYouTubeなどで活動しながら、自身のブランドも手掛けるミレニアル世代のカリスマ。
初めて購入したニューバランス「990v3(第3世代モデル)」をきっかけに、990の沼にハマっていったという。
「飾り気のない控えめなデザインと、いい意味で地味な雰囲気で、あらゆるスタイルやコーディネイトに溶け込むのがいいですね。
あとは、ほかのスニーカーと比較しても履き心地が圧倒的に良くて、長時間履いても疲れない。デザインは良くても履き心地がイマイチなスニーカーは多いので。タウンユースで使うなら、やっぱり990ですね」。
髙島さんが所有する990は全部で5足。なかでも人気のブランド「JJJJound」とコラボレーションしたブラックのv4がお気に入りとか。
「昨年、奇跡的に抽選で当たりました。シューレースにゴム素材を使っていたり、さりげなくメッシュにネイビーを入れたりと、完成度の高い一足に仕上がっていると思います」。
このほか、アメリカのセレクトショップ「ボデガ(BODEGA)」とコラボしたv3、「KITH(キス)」コラボなども見せてくれた。詳細は下記から!
ビームス加藤忠幸さん「990は日本の服作りに通じるものがある」
続いては、ビームスのオリジナルブランド「SSZ」のディレクターを務める加藤忠幸さんの証言を見ていこう。
サーフィンやスケートがライフスタイルの一部を占める加藤さんにとって、スニーカーはヴァンズを履くことが多かったという。
「990を愛用するきっかけは、2019年に発売されたエンジニアド ガーメンツとのコラボ。
複数の素材を同系色で組み合わせるという繊細な試みに強く惹かれました。履きこんでいくうちに表情が変わっていく過程が、単一素材のシューズとはまた違う趣があるんです」。
今年2月には、自らがディレクションする「SSZ」とスタイリストの長谷川昭雄さんとコラボレーションした「990v5」を発売。この取り組みを通して、改めて990の魅力を実感しているようだ。
「990は何度もアップデートを繰り返して現在の形になっていますよね。ユーザーから支持されている部分をある程度残しながら、微調整をして製品を進化させるというスタンスが日本の服作りと似ていて、個人的にも共感が持てます。
他ブランドでは、モデル名は残しても、モデルチェンジをすると、まったく異なる仕様へと変更されてしまうことも珍しくないので」。
スタイリスト荒木大輔さん「990は大人っぽく合わせるときに使いやすい」
最後は、メンズ誌を中心に、ミュージシャンや俳優のスタイリングも手掛ける荒木大輔さんだ。
撮影などでは、足元にベーシックなスニーカーを合わせるためにニューバランスをピックアップすることが多いそうだが、990は自身でもよく履くスニーカーだという。
「仕事柄、いろいろなスニーカーを履きますが、自分にとって990は手持ちのワードローブとコーディネイトしやすく、いつも玄関に置いてあります。ヴァンズやコンバースなどとともに、言うなれば一軍のスニーカーですね」。
荒木さんの普段のスタイリングがこちら。
「落ち着いた色味の服装を着るときは、足元にどのカラーを持ってくるかがコーディネイトの良し悪しを左右します。
今日のように上がブラックの場合は、足元にネイビーの990を持ってくることで、全体を爽やかなイメージに仕上げてくれます。ミッドソールやNロゴのカラーがアクセントになっていますし、太いパンツにも負けないボリューム感もいいですね」。
990は、コーディネイトを大人っぽくしたいときや、足元をハズす場合に重宝するという。ぜひお試しあれ。
990は、世代どころか、職種、嗜好を超えて支持されていることがわかった。
今後もアップデートを繰り返しながら定番スニーカーとして愛されていくのだろう。