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2022.06.19

あそぶ

これさえ覚えてくと超便利! ロープワークの大定番「もやい結び」を簡単解説


「Camp Gear Note」とは……

料理や焚き火のスキルと並び、アウトドアで役立つ技術の筆頭がロープワークだ。

数ある結び方の中でも、使い勝手の良さと用途の多さからキングオブノット(結びの王様)と呼ばれている「もやい結び」は、ぜひマスターしておきたい。

天気が悪くてどうにもならないモヤモヤは、自宅で遊びながらできるアウトドアスキルの習得にぶつけてみよう!
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船乗りに愛される安心と信頼の結び方

構造は案外シンプル。引っ張っても大きさの変わらない輪っかができることも特徴。

構造は案外シンプル。引っ張っても大きさの変わらない輪っかができることも特徴。


もやい結びは本来、船を係留するための結び方としてよく使われてきた。

名称は、船を繋ぐことを示す言葉「舫う(もやう)」に由来する。波止場のボラード(ついつい足を乗せて遠くを眺めたくなる鉄の杭)に、船のロープを巻くときのやり方である。

あれって適当に巻いてあるようだけれど、実は船乗りは皆、この「もやい結び」を使って結んでいる。

なぜなら、船を係留できるほど引っ張られる力に強く、素早く結べるうえに、大きな荷重がかかった後も解きやすいからだ。

そんな特徴を活かし、海だけでなく、重たいものを吊るす作業現場などにも多用されている。

ロープの付いていないタープやテントの設営前には必須のスキル。

ロープの付いていないタープやテントの設営前には必須のスキル。


そんなもやい結びは、キャンプでもさまざまなシーンで応用できる。例えば、タープやテントの本体に細引き(ロープ)を結ぶ場面。

ロープワークを駆使すれば、タープ1枚でいろいろな張り方ができるようになる。

ロープワークを駆使すれば、タープ1枚でいろいろな張り方ができるようになる。


固結びでは解きづらいし、蝶結びでは輪が縮んでしまったり、解けやすかったりする。そんなとき、素早く結べて引っ張りにも強い、もやい結びが便利だ。



先端を強く引っ張られても大きさが変わらない輪が作れるので、杭やペグに引っ掛けたりする使い方もある。タープポールにかける張り綱の輪を作るときは、まさにもやい結びの出番。

写真の棒をタープポールの先端と考えてもらうと、使用シーンがイメージしやすいはずだ。

ただのロープがギアハンガーに早変り!

ただのロープがギアハンガーに早変り!


また、ひとつのロープに輪をいくつか作って張れば、ギアハンガーにもなるなど、アイデア次第でいろいろと応用できる。
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手順を追って結び方をマスターしよう

結び方は、それほど複雑ではない。お手元に何か紐をご用意いただき、一緒に手を動かしながら順を追ってみよう。

まず初めに、輪ができるようにロープを置く。このときの輪の先の長さが、完成時の輪っかの大きさになる。大きな輪を作りたければ、輪の先を長くとっておこう。

先の長さはある程度、余裕を持たせておくとやりやすい。

先の長さはある程度、余裕を持たせておくとやりやすい。


続いて輪の中に、ロープの先端を通す。結び目ができるよう、写真の置き方の場合は下から輪に入れて上に抜く。

輪が崩れないように注意。

輪が崩れないように注意。


今度は輪に通したロープの先端を元のロープに半周巻く。元のロープを棒のようなものと考えて、そこにぐるりと巻いて折り返すイメージで。
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もう一度、輪の中へ。

もう一度、輪の中へ。


ぐるりと巻いたら、もう一度、先端を輪の中に通す。先ほどとは逆に上から入れて下から抜く。

この形になっているか確認。

この形になっているか確認。

引き方次第で輪の大きさを調整できる。

引き方次第で輪の大きさを調整できる。


穴に通ったら、右手で先端と輪の一部を持ち、左手でロープの元を持って左右に引き、結び目を絞める。輪の大きさは、この時に調整できる。



しっかり締めたら完成。あなたのもやい結びも、果たしてこの形になっているだろうか?

左くらい余裕があると解けにくい。

左くらい余裕があると解けにくい。


写真右のように結び目の先が短すぎると、テンションがかかったときに抜けて、解けてしまうことがある。

写真左のように、少し余裕を持った長さで結べたら上出来だ。
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