「部長びんびん“美顔・美ボディ”物語」とは……▶︎すべての画像を見る 今日は同僚の美女・マリアとともに、本部長とのミーティングに臨む。
そこでニューヨーク行きの詳細を詰めるはずだったが……。
Day 25 THU.
ウェルネスライフの成果で開けた望外の出世街道。が、自由の女神は我に微笑まず
[ユースケ]Tシャツ9900円/ライク ウェア、シャツ2万6400円/ヤエカ(ともにヤエカ アパートメント ストア 03-5708-5586)、パンツ16万5000円[スーツ価格]/ラルディーニ(トヨダトレーディング 03-5350-5567)、腕時計88万円/オメガ 03-5952-4400 [マリア]シャツ2万7500円、パンツ3万1900円、肩に掛けたニット3万800円/すべてエッフェ ビームス(ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686)
今日は白いTシャツに水色のストライプのシャツという爽やかなスタイル。ユースケのツヤのある血色のいい肌にマッチしている。
シャツの前を開けたのは、張った大胸筋と引き締まった腹筋への自信の表れかもしれない。
にもかかわらず、本部長の口から信じられない言葉が飛び出した。
「実は、平山がニューヨークへ行く話は白紙になった。日本に残ってやってほしいことができたんだ」。ユースケはずっこけた。
なんでも我が社がウェルネス部門に本腰を入れることになり、ある役員がユースケをプロジェクトの責任者に指名したのだという。
「ニューヨーク行きに劣らない出世コースだぞ。それに家庭のある君にとっては都合のいい話だろう?」と本部長。「は、はあ」とユースケは気のない返事をする。
頭の中でマリアとヘルズキッチンのバーに行くという妄想が遠くに消えていった。
さらに本部長は続けた。「ただ、支社の人手が急に足りなくなったらしく、神山さんにはすぐに行ってもらうことになった」「なぬ〜!」 。今度はマリアと過ごした東京での日々までもが遠ざかる。
「平山が担当するプロジェクトには社運がかかっている。しっかり頼むぞ。じゃあ、君はこれで。現地での業務について説明をするから、神山さんは残って」。
ミーティングルームを出ていくユースケの耳に、マリアのはしゃぐ声が聞こえてきた。
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