海を守ってきたパネライだからできること
さて、そもそもパネライは、なぜ「海洋保護」に力を入れるのか。
パネライは、イタリア海軍のために開発した時計を出自に持つブランドであり、現在もイタリア海軍特殊部隊・コムスビンがユニフォームとして着用している。
このような活動を眺めてみれば、パネライが「海洋保護」に力を注ぐのも当然な流れだろう。
2年前より、CIを管轄下に収めているユネスコと共同で、「パネライ海洋保全イニシアチブ」もスタートさせている。
海洋における多様な利害関係者が、それぞれ変革の担い手となり、海の管理人になることを促す意識向上プログラムだ。
手始めに、選ばれた世界100の大学の学生に対して、レクチャーと海でのゴミ拾い活動がセットになった、海洋保全のための教育プログラムを行っているという。
つまり、海の知識を元に、行動を起こす。
レイザー社とCIを巻き込んだ今回のコラボレーションもまさにこの取り組みの範疇にあるもの。
海洋に対する危機意識を持つ者同士、まさに行動によって、思い描く未来をつくっていこうとしているのだ。
またパネライは、このような「海洋保護」の取り組みのほか、時計にリサイクル素材「eスティール™️」を採用することにも積極的だ。
「eスティール™️」とは、ブランド独自のスチール合金のことで、リサイクル素材ながら、耐食性など、従来のスチールと同等の金属特性を備えている。
セラミックスディスクがあしらわれたベゼルの光沢が美しい30気圧防水の本格ダイバーズ。パワーリザーブ72時間のP.900キャリバー搭載。eスティール™️ケース、44mm径、自動巻き。「パネライ サブマーシブル クアランタ クアトロ eスティール™️」143万2000円/パネライ(オフィチーネ パネライ 0120-18-7110)
今年春には、ダイバーズコレクションのサブマーシブルにこの素材を採用。リサイクルPETで作られたストラップなども含めると、総重量の52%である72gがリサイクル素材となっている。
2025年までに同社の時計コレクション全体の30%はリサイクル素材で作り、そのうちスチールの75%を「eスティール™️」にするという計画を掲げている。
時計のボックスについては、2023年からすべてリサイクル素材となるというから、ブランドのマイルストーン的存在となることは間違いないだろう。
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未来を良くしようと考える3つの団体が手を組んだトリプルコラボ。
CIへのサポートによって、「海洋保護」意識の啓蒙や研究の知見の共有が行われるだけでなく、特に企業である2社にとっては、それぞれのユーザーに向けた認知の拡大につながり、シナジー効果も期待できるだろう。
いずれ、パネライとレイザー社とのコラボアイテムも登場するというから、そちらも心待ちにしたい。
[問い合わせ]オフィチーネ パネライ0120-18-7110