最もレッドウィングらしいレッドウィングだった!
編集部 トウにはつま先を保護するスチールが入っていますね。素材は、ラバーかな? そもそも過酷な現場のための靴って、具体的にはどんなシーンを想定しているんでしょう?
阿部 例えば道路の建設作業だったり、使われる業者さんによって異なるようです。ヒールにはリフレクターが付いていて、ソールは極厚。豪雪地域の除雪作業にも使われたんだとか。
編集部 確かに、ビブラムソールもすごくゴツい。ほかにもレッドウィングのお馴染みのロゴもプリントで施されていたりして普通のレッドウィングとは明らかに違うけど、めちゃくちゃカッコいい!
阿部 目の付け所がさすがです! 普段なら内側のタグや刻印でロゴを記しますが、プリントは珍しい。リアルワーカー部門だからこその表現です。
編集部 内側にはシンサレート搭載で保温性も高そう。やはり寒冷地用のブーツのようですね。
阿部 あ、本当だ(笑)。実はこのブーツの存在は僕らですら知らなかったんです。カニエ・ウェストさんがファッションに落とし込んでくれたおかげで急に注目されて、こちらとしてもびっくりです。
過酷なフィールドでも作業ができるように採用されたビブラムソール。
編集部 まだ在庫はあるんですか? 製造は続いている?
阿部 いえ、残念ながら廃盤で、オフィシャル在庫としても最後の1足です。本国から取り寄せましたが、こうやってメディアに取り上げられるのは今回が初めてとのことでした。
編集部 ファッション的側面から注目されたけど、実は機能性を追い求めたブーツ。これってある意味、レッドウィングのフィロソフィを最も色濃く表しているのかもしれませんね。貴重なアーカイブ、ありがとうございました!