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新世代を象徴するスーパースター

デッキの立たせ具合から何まで完璧なフロントサイドブラントスライド

デッキの立たせ具合から何まで完璧なフロントサイドブラントスライド


優勝したライッサ・レアウは、今後世界のガールズシーンの中心となるべき存在であるし、得意技のフロントサイドフィーブルグラインドやバックサイドスミスグラインドは相変わらずのスタイリッシュな動きだった。

以前よりも少し大人びた印象に成長した彼女はinstagramでも660万人という脅威的なフォロワー数を誇っている。実力のみならず、そのルックスからもこれから彼女の時代はしばらく続くのではないだろうか。

自身のランを終えて首位に立ったことで喜びを分かち合っていた

自身のランを終えて首位に立ったことで喜びを分かち合っていた。


成長した姿を見せた東京五輪銅メダリスト

コンテストでは初披露となった中山楓奈のバックサイドオーバークルックドグラインド

コンテストでは初披露となった中山楓奈のバックサイドオーバークルックドグラインド。


そして2位の中山だが、彼女の十八番トリックであるフロントサイドクルックドグラインドの切れ味は相変わらず抜群。ただ今回はそれに加えバックサイドオーバークルックドグラインドグラインドも初披露と成長した姿を見せてくれた。

それに以前の彼女は、多くの観客を目にするとあまりの緊張から涙ぐむシーンも見受けられていた(東京五輪は無観客だったからこそ銅メダルを獲得できたのではという声もあるほど)のだが、今回も表情から緊張は伝わってきたものの成長した姿を見せてくれたように思う。

秘めたポテンシャルは随一

これを見たコアなファンは度肝を抜かれたことだろう織田夢海のキックフリップ・フロントサイドフィーブルグラインド

これを見たコアなファンは度肝を抜かれたことだろう織田夢海のキックフリップ・フロントサイドフィーブルグラインド。


さらに特筆すべきは4位の織田夢海だろう。

彼女は東京五輪には出場していないので一般の方には馴染みが薄いかも知しれないが、東京五輪出場をかけた世界ランキングでは、決定直前まで西村碧莉に次ぐ日本人2位につけていた実績をもち、金メダリストの西矢椛や中山楓奈とともに新時代を牽引するキーパーソンと目されていた人物なのだ。

その証拠に今回彼女がランで見せたキックフリップ・フロントサイドフィーブルグラインドは女子ストリートではブッチギリの最高難度のトリックだった。しかし、それであっても彼女はいまだに国内大会(オンラインコンテストは除く)でも勝利経験がない。毎回上位には食い込むものの、あと一歩が届かないのだ。

彼女ほどの実力があればいつとってもおかしくはないのだが、それもまた勝負の綾なのだろうか。
仮に今後彼女が初の栄冠手にしたのだとしたら、そのまま連勝街道をひた走る可能性もあるほど突出した可能性を見せていた。

シーンを牽引し続ける日本の顔

ケガの回復半ば。それでも日本のファンに勇姿を見せてくれた西村碧莉

ケガの回復半ば。それでも日本のファンに勇姿を見せてくれた西村碧莉。


そしてここでもどうしても触れたくなってしまうのが、長らく日本女子の顔として活躍し続けている西村碧莉だ。

日本女子の中では抜きんでた実績をもつ彼女ではあるが、今回は昨年9月に負った右膝前十字靱帯断裂からの復帰戦。決勝では明らかに膝を気にする素振りを見せていたし、まだまだ100%の状態でないことは誰の目にも明らかだった。

ただ、そんな状態であろうともきっちりと予選は通過してくるところに、彼女の持つ鋼のメンタリティの一端を感じ取ることができたのは筆者だけだろうか。コアなファンからすれば、彼女の出場は大会自体の盛り上がりにも影響するであろうことは揺るぎない真実。今回日本のファンに勇姿を見せてくれたことに感謝の言葉を送りたいと思う。

彼女の存在無くして、今のガールズシーンはないと言える。まさにレジェンドと言えるだろう

彼女の存在無くして、今のガールズシーンはないと言える。まさにレジェンドと言えるだろう。



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