バリュエンスグループ CEO 嵜本晋輔
▶︎すべての画像を見る 今注目の人に、人生を楽しむためのヒントを聞くインタビュー。ゲストはバリュエンスグループ CEO 嵜本晋輔さんだ。
元Jリーガーというユニークなキャリアを持ちつつ、現在では総従業員数800名以上の大企業に成長させた。
そんな優れたビジネスセンスを持つ嵜本さんのFUN-TIME事情とは?
昨年から始めたサーフィンにハマっています
品川駅から程近いビルの28階。周辺には遮蔽物がなく、広々としたガラス張りのオフィスからは東京タワーとスカイツリーを一望することができる。
しばし絶景に酔いしれていると、「おはようございます」と言いながら奥のほうから小走りで向かってくる。
「嵜本です。今日はよろしくお願いします」。この日着ていたのはCFCL(シーエフシーエル)のネイビーのセットアップ。ニット製の繊細なギャザーデザインと滑らかなラインが際立っている。
「実はリサイクル素材でできていて、大切な日にだけ着る勝負服なのです」と照れ笑いを浮かべながら指先で袖のギャザーに触れつつ、「私の中の勝負服の定義は、着心地と作り手の想いがしっくりくるもの。
この服は着ていて気持ちがいいですし、何よりアパレルブランドとして初めてLCA(ライフサイクルアセスメント)を実施し、環境負荷の可視化をいち早く実現させている点が素晴らしい。
私たちもサステナビリティを意識している企業としてこの服から学ぶことが多いのです」。
身に着けるものひとつをとっても仕事と関わりのあるものを選ぶ。それは服に限ったことではない。
「プライベートと仕事は切り離せず、むしろ24時間365日すべてがプライベートという感覚です。例えば仕事で難問にぶち当たった際、議論を重ねていくときに幸せを感じます。
ベストなアイデアを実行するわけですが、それでもことごとくうまくいかない。そういうことも含めて人生の醍醐味を実感しています。だから人生そのものが私のFUN-TIMEということになります」。
そう言い終えるやいなや「ただ、こうなると企画の趣旨と異なりますよね」と、こちらを気使い過去のオーシャンズをパラパラと眺めながら思案する。
「そうそう家族でキャンプに行きますが、友人に誘われて昨年から宮崎でサーフィンを始めました。
というのも羽田から宮崎空港まで90分弱で行けて、海までは空港から15分で着くので関東で車を使って行くよりも近く、なおかつ波にも多く乗れるのでコスパが高いんです」。
もちろんサーフィンも、仕事につながる貴重な時間。
「午前2時間、午後2時間の計4時間ほど波に乗っているのですが、その間はずっと水平線を見ながら波のことしか考えていません。
日常においては仕事のことを考えない時間がないので、海にいるときはデジタルデトックスではないですが自分と向き合える時間になるのです。
かなり体力を使うので終わったあとは思考ができない状態になり、そのおかげで逆に頭の中がクリアになるのもいいですね」。
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