スタンダード カリフォルニアの阿久戸秀高さんはヴァンズについてこう語る。
「僕が初めてヴァンズを履いたのはサーフィンを始めた何年かあと、確か18歳のとき。海の向こうのサーファーが履いている姿を既に認識していたから、ヴァンズは憧れそのものでしたね。
そこから30年以上が経って、今も履いている。ヴァンズはすっかり日常になりました。
実際にカリフォルニアに出張に行くようになってからは、現地のサーファーが無地のオーセンティックを履いているのをしょっちゅう見ます。
僕の中ではヴァンズが似合う人といえばジョエル・チューダー。今だに惹かれますし、彼のようなサーファーを見てきたからこそヴァンズ=海というイメージが確かにある。
ここ最近の朝の習慣になっている犬の散歩とサーフィンももちろん、足元は基本ヴァンズ。いろいろ履きたいのですが、脱ぎ履きがラクなので、スリッポンばかりです(笑)」。
海とヴァンズの縁をロジカルに考察することはいくらでもできるが、何といっても説得力があるのはその見た目だろう。
履き込んでボロボロになり汚れたヴァルカナイズトソールも、日焼けと度重なる水洗いですっかり色あせたキャンバスも、とにかく海辺では絵になるものだ。
その光景を一度見たなら、街にいたってヴァンズを見るだけで海を連想するのはごく自然なことなのではないだろうか。