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2022.07.02

たべる

ビールを飲むだけで慈善団体へ寄付が行われるポートランドのパブの運営方法



当記事は「SUiTE」の提供記事です。元記事はこちら
食べる、飲む。そして寄付をする。3ステップの簡単なチャリティに参加できるパプ「オレゴン・パブリック・ハウス」がある。

ポートランドの魅力を伝えるシーズナルメディア『SUiTE』よりこの地ならではのハッピーな取り組みを紹介。
オレゴン州ノースポートランドに、いかにも入りやすそうなパブがある。その名もオレゴン・パブリック・ハウス。

古典的なパブのフードとクラフトビールを取り揃えており、「エールトゥルイズム」というオリジナルラベルのビールもある。フードとドリンクの売上が寄付に回るというのが特色だ。



オレゴン・パブリック・ハウスの社長、ライアン・サーリさん。2013年、自宅の庭でバーベキューをしていたときの会話がきっかけで、仲間と一緒に非営利団体としてこの店を立ち上げた。

ノースポートランドで100年前に建てられた建物の一角に、この店はある。ショットガンハウス(※訳注 アメリカ南部に多い長方形の狭小住宅)のスタイルに改装されており、内装には艶やかに塗られた暖かみのある木材を使い、内壁にレンガを用いている。

ほとんどのパブが採用しているのと同じ、スタンダードなカウンターサービス式だ。ただし、この店での注文にはひとつ変わった趣向が付いてくる。客はフードやドリンクを選ぶ際に、その代金から寄付をする慈善団体も選ぶのだ。

選択肢となる6団体は定期的に入れ替わる。2013年5月の開店以来、寄付をした地元の慈善団体の数は数十で、金額は16万4000ドルを上回る。


2013年5月の開店以来、パブのフードとクラフトビールの売上から、慈善団体に16万4000ドル以上を寄付している。


非営利団体としてパブを運営するというアイディアが閃いたのは、2009年のこと。現在オーガニック・パブリック・ハウスの社長を務めるライアン・サーリさんの自宅裏庭で、夏のバーベキューパーティを開いていたときのことだ。

地元の街はビール愛が強く、また、数千の非営利団体の拠点ともなっている。このコミュニティにもっと深く関わっていく方法を見つけられないだろうか。友人たちと一緒に考えを巡らせて、パブの事業計画を立てた。従業員に公正な賃金を払い、納入業者にも公正な価格を払う。

運営メンバーは本業を続けながら、無給でパブ経営に携わる。売上から経費を差し引いた全額を、6つの慈善団体に寄付をする。6団体の選択肢は2年ごとに入れ替えていく。

こうしてオープンしたオレゴン・パブリック・ハウスは、現在ではとても人気だ。最近の日曜日は、家族連れや、バスケの練習後の子どもを迎えに来た大人たちや、旧友同士など、さまざまな客で満席となっていた。

ビールとチーズで作るディップに岩塩をまぶしたもちもちのプレッツェルを浸して食べるメニューや、肉が見えないほどたっぷりとろけたティラムックチーズ(※訳注 オレゴン州の名産)を挟んだバーガー、山のように積み上げたナチョスなど、パブならではのフードが厨房から続々と登場してくる。

バーカウンターの背後に並んだ10個ほどのタップから注がれるのはほとんどがクラフトビールで、このパブのオリジナルラベル「エールトゥルイズム・ブリュワリー」も含まれている(※訳注 「エール(ビール)」と「アルトゥルイズム(利他主義)」を掛けている)。地元産のワインやサイダー、自家製のソーダとレモネードのメニューも豊富だ。

今後数カ月間の寄付先としては、介助犬トレーニング団体、恵まれない若者を支援する団体、災害ボランティアの養成団体などが選ばれている。ビール一杯を飲むのと同じ気軽で寄付ができるというわけだ。

http://oregonpublichouse.com

This article is provided by “SUiTE”. Click here for the original article.

サマンサ・バカル=文 アシュトン・モーガン=写真
上原裕美子=翻訳

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