OCEANS

SHARE

スニーカーにもシューキーパーを!



アッパーやソールの汚れが落ち、本来の白さが蘇ってきた。続いて、谷澤さんが取り出したのが爪楊枝だ。



「これで面ファスナーについた糸くずやゴミを取り除いていきましょう」。



さすが、細部まで目が行き届いている。

「針状のものならなんでもいいと思います。安全ピンも使えますね。ただし、先端をステッチに引っ掛けないようにだけ気をつけてください」。

谷澤さんのメンテナンス術は、自ら試行錯誤した末に発見したものが多い。

「どうしたら靴をいい状態にできるのか、いつも正解を探しながらクリーニングやリペアを行っています。店ごとに皆さん、やり方は異なると思います」。

あらゆるスニーカーのケアに大活躍だったアルコールも、正解を求めた末に辿り着いたという。



「いろいろなシューズをメンテナンスしていく中で、たまたまアルコールの有用性に気付いたというだけ。自宅でケアする場合には、すごく便利に使えるんじゃないかと。皮革製品に影響があるものではないですし、最後にスニーカーに保湿用のクリームなどで栄養を入れてあげれば問題ないと思います」。

ということで、仕上げに乳化剤としてユニバーサルレザーローションを使用。履きジワが原因で起こるヒビ割れを予防するためのものだ。



「乳化剤の油分が残りすぎると合皮が腐ってしまうので、塗ったあとはカラ拭きをして、アッパー全体に伸ばしてあげてください」。

谷澤さん曰く、合皮や天然皮革のスニーカーは革靴同様、シューキーパーを入れて保管するのがベストだという。



「靴を脱いだ直後、また温かい状態のときにシューキーパーを入れてシワを伸ばしておくのが理想です。シワがついた状態で冷えてしまったスニーカーを履くと、無理矢理アッパーが伸ばされてヒビ割れの原因になります。

スニーカーをストレッチさせるようなイメージで、『履いたらシューキーパーへ』を習慣にしておくといいですね」。

ソールやアッパーの汚れが落ち、白さが蘇った印象だ。

愛用スニーカーを、長く履き続けるためのメンテナンス術。ぜひ自宅にある一足でお試しあれ。

動画はこちら!





「シュー オブ ライフ」
住所:東京都目黒区大橋2-22-4 増本ビル1F
電話番号:03-3467-8766
営業:10:30〜19:30(水曜日定休)
https://shoeoflife.blogspot.com 


佐藤ゆたか=写真 外山壮一=文

SHARE

次の記事を読み込んでいます。