「この曲で悲しい気持ちになったらごめん」
「メジャーなアーティストだったらこの曲は出せないですよね。でも僕はメジャーじゃないから関係ない。曲について何を言われてもいい。それが罵詈雑言だとしても、僕には響かない。それでも、曲を世に出す怖さはありました」。
恐怖の理由はシンプルだ。
「この曲を聴いて辛い気持ちにさせちゃったらごめん、っていうことですよね。出すか出さないかを迷ったっていうのは、そこです。本当はこんな曲、この世に存在しちゃいけないんですよ。
だけど、もしかしたら、この曲を聴いた人が『自分の家の隣でも虐待が起きているかもしれない』って考えたり、何か気になることがあれば声をかけるキッカケになるかもしれない。そうなればいいなと思って、最終的に曲を出しました」。
自分の身近な場所で、今も虐待は起こっているかもしれない。見慣れた日常風景にその可能性が投影できれば、救える命もあるかもしれない――。
『2018.3.2』のリリースを決意した背景には、般若の切実な願いがあった。
後編<「『また虐待か』と麻痺する社会は嫌だ」般若が子供たちのために動いた理由>はコチラ 未公開シーンを含む動画はコチラ