「オキニのメンテナンス塾」とは……
衣類の保管にはマストな“ハンガー”。家にあるヤツを適当に使っている人も多いだろうが、実は服にとってハンガー選びは、洗濯同様に大切だという。
「ハンガーの選び方を間違えると、服を傷める原因にもなります」と話すのは、クリーニングサービスを展開するバルコ ラボ代表の永松修平さん。
永松修平さん●全国約160店舗を運営するバルコ ランドリー プレイスの洗濯に関する研究開発を担うバルコ ラボの代表。 ランドリーマシンの開発や、高い技術のクリーニングサービスなど研究開発している。
クリーニングの専門家がどんなハンガーを選び、どう使い分けているのか。衣類別に教えていただいた。
① コートやジャケットは、厚みのあるハンガーを
冬の間重宝した厚手のコートやジャケット。これらを次の出番まで保管するときに、最も気を付けるべきは型崩れである。
「型崩れを防ぐには、服の肩幅とサイズが合うハンガーを選ぶこと。そしてハンガーの“厚み”も重要になります」。
そう言いながら永松さんが取り出したのが、こちらのハンガー。
「これは実際に僕が自宅で使っているハンガーです。『ナカタハンガー』という日本のメーカーのもので、ご覧の通り肩の部分にかなり厚みがあります」。
冬物のコートやジャケットは、その重さが型崩れの要因になる。その点、厚みのあるハンガーは洋服の荷重を分散でき、型崩れが起きにくいのだという。
「クローゼットの中では少々嵩張りますが、大事なコートやジャケットを保管するには、こうした厚みのあるハンガーを使うのがおすすめです」。
ちなみに、コートやジャケットをハンガーにかける際には、ボタンをすべてとめておこう。着るときと同じ状態にしておくと、襟まわりが崩れにくいとか。
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