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ポイント② 手洗いで平干しが基本

目に見える毛玉や埃などを取り除いたら、いよいよ洗濯へ。



「ニットの素材にもよりますが、ウールやカシミアといった天然繊維が少しでも含まれているものは手洗いが基本です。大きめの桶や洗面器の中に、畳んだ状態で入れて押し洗いしてください」。



畳んで行うにもワケがある。洗濯の際に含んだ水の重さによって、型崩れや伸びの原因になるからだ。



「洗剤選びも重要。普通の洗濯洗剤はアルカリ性のものが多く、天然繊維とは相性が悪い。縮みや変色の原因になります。ニット洗うのであれば、必ず中性の洗濯洗剤を使いましょう」。

ドラッグストアなどで、いわゆる「おしゃれ着洗い」として売られているもの選べば問題なし。洗濯機と同様、洗剤を混ぜた水ですすぎを2回行い、2回目のすすぎの際には柔軟剤を入れる。

「柔軟剤は基本、衣類に残すもので、繊維の絡みや静電気の発生を抑える効果があります。

ウールのような天然繊維は、髪のキューティクルのようにウロコ状になっていて、濡れると開いてしまうんです。その状態が一番危険で、絡まったり縮んだりしやすい。

柔軟剤はいわば、髪の毛につけるコンディショナーのような働きをするものだと考えてください」。

そして最後に脱水を行うわけだが、ここでも注意点。



「繰り返しますが、ニットにとっては濡れている状態というのがいちばん危険です。洗濯機のように絞って脱水しようとすると、これがまた傷む原因になります。

ニットの脱水にはバスタオルを使いましょう。濡れたニットをバスタオルで包んで、水分を優しく吸い取ってください」。

ちなみに、干すときは平干しがマストだ。洗濯機での脱水ほど水気が取れるわけではないので、うっかりハンガーにかけると水分を含んだニットの重さで伸びてしまうリスクが大きい。永松さん曰く、100円ショップなどでも手に入る、平干し用ハンガーを使用すると良いとのこと。


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