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2022.03.15

ライフ

海洋環境保護団体「パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ」の活動から知る“海の実情”

パーレイ・オーシャン・プラスチック。

パーレイ・オーシャン・プラスチック。


2018年、英国ファッション評議会が主催する「ファッションアワード」で審査員特別賞を受賞した海洋環境保護団体がある。それが「パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ」。

海洋汚染の状況を声高に訴え、アディダスなどのブランドとコラボレーションし、海洋プラスチック廃棄物からの再利用素材を使った製品を手掛けたことが受賞の理由だった。

 

[加盟ブランドのアイテム①]2020年にはダイビング会社と協力しキュラソー諸島にサンゴ礁ファームを立ち上げ、サンゴ礁の白化問題とも向き合うブランド。海洋環境への問題提起を、こんなポップなコーラル柄で。2万7500円5万7200円/ボッター(ディプトリクス 03-5464-8736)


ファウンダーでCEOのシリル・グッチ氏によるこの組織は、海の美しさと脆弱さへの社会の認識を高めることを目的とし、各業界のクリエイター、思想家、リーダーたちが行う海洋環境の保護・保全に関するプロジェクトと積極的に協業してきた。


 

[加盟ブランドのアイテム②]ユニークな形のショルダーバッグは、なんと海に浮かぶブイを再利用したもの。5万7200円/ボッター(ディプトリクス 03-5464-8736)


また海のプラスチック汚染を終わらせるためのプログラム「A.I.R.」戦略を展開。

プラスチック材に対して「避ける(Avoid)」「回収する(Intercept)」「再利用する(Redesign)」の3アクションを重視し、モルディブ、スリランカ、ジャマイカなどでは清掃活動を行って海ごみを回収。

プラスチック製の漁網を再利用した素材「パーレイ・オーシャン・プラスチック」を開発した。


 

[加盟ブランドのアイテム③]パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズとのコラボモデルは、プラスチック廃棄物をアップサイクルして生まれた「パーレイ・オーシャン・プラスチック」をアッパーに採用。格子状のミッドソールは3Dプリント技術を利用して作られている。2万9000円/アディダス 0570-033-033


常に海と向き合う一方、ファッション界やセレブとのつながりを持つことも大きな特徴だ。だからアディダスや、アーティストのファレル・ウィリアムスと上記素材を使ったコラボレーションモデルが生まれる。

そうして海と触れ合う機会のない人たちに“海の実情”を知らせるアプローチが可能となるのだ。



「パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ」
【設立年】2012年
【設立国】非公開
【理念】創造力こそが社会に変化をもたらす推進力
【SNS】Instagram@parley.tv


草間智博(TENT)=写真 星 光彦=スタイリング 小山内 隆、増山直樹=文

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