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2022.02.23

平成・令和世代が作る昭和な車。ヤバいカスタムカー3台に見るリバイバルの波

ファッションや音楽をはじめ、さまざまなシーンで昭和リバイバルが起きているが、車のカスタムにもその波は訪れている。

東京オートサロンでその波に乗っていたのは、なんと昭和を知らない若者たちだった!

ローライダー好きたちが仕上げた昭和なリムジン

NATS Low limo/NATS日本自動車大学校

NATS Low limo/NATS日本自動車大学校


「親がローライダー世代なんで、ローライダーが自然と好きになりました」と笑う、NATS日本自動車大学校に通う若者たち。彼らが作ったのは旧型トヨタ・センチュリーのローライダーで、しかもリムジンだ。

ハイドロが組み込まれていてボディが上下にズンチャカする。もちろんリムジンだから大きなサンルーフが2つも備えられるほど、ボディが長い。
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それを明るい赤色にゴールドのピンストライプで包み、ルーフを赤い革で覆うと、見た目が一気に昭和バブルにタイムスリップする。

ベースから全長が約1.4mも伸ばされているため中は広々。しかもママが一杯作ってくれそうな、昭和のスナックのよろしくな煌びやかさだ。
 S字のカウンターの上にはおつまみまで揃えられている。

S字のカウンターの上にはおつまみまで揃えられている。


さすがにスナックは知らないようで、ネットの画像検索であれこれ調べたのだという。昭和を知らない彼らにとって、カラオケでも歌いたくなるスナックは「ゴージャス」らしい。
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日本の二大車文化「デコトラ」と「軽自動車」の回合

デコキャリ/群馬自動車大学校/東京自動車大学校

デコキャリ/群馬自動車大学校/東京自動車大学校


東京パラリンピックの開会式で、布袋寅泰がそのうえでギターを奏でたことで、ますます世界にその存在を知られることになったデコトラ。

そこにもうひとつ日本の車文化を象徴する軽自動車の要素を加えたのが、群馬自動車大学校と東京自動車大学校だ。2校が共同してこの小さなデコトラを製作した。

軽トラのスズキ・キャリイをベースに日本の車文化をアピールするために作ったのかと思いきや、コンセプトは「災害時に電気が使用できなくなった場合に、一夜を過ごせるキャンピングカー」とかなり真面目。

そのため発電機を搭載し、荷台の中は畳が敷かれ、避難場所として利用できるのだとか。
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荷台は脱着することができる。

荷台は脱着することができる。


でも、そのまんま真面目に作ったら「作る楽しみが見出せない!」とデコトラ仕様にしたそうだ。無駄こそ楽しい。それが昭和カルチャーの真骨頂かも!? 


令和の三丁目の夕日? ノスタルジーを感じるEV

T-BOX/くっすんガレージモーターズ

T-BOX/くっすんガレージモーターズ


戦後、ホンダやスズキがエンジン付き自転車から大企業に成長したように、また新しい自動車メーカーが広島から生まれるかも知れない。

見た目は『三丁目の夕日』フレーバーがほんのり漂う電気自動車だ。手掛けたのは1982年生まれ、オーシャンズ世代のYouTuber「くっすん」。

車好きが高じて車の販売店を立ち上げ、成功させると一旦売却。その後モノづくり系YouTuberとして活躍するようになり、原付バイクをオート三輪にしたり、子供が乗るオモチャに車に大出力のモーターを載せて爆走しているうちに、「車も作れるんじゃね?」と作ったのがこのT-BOXだという。

ベース車はなく、すべてイチから開発したひとり乗り電気自動車。前後にモーターをひとつずつ載せて、オフロード性能を得るために車高を上げた。
 一充電で150km走れることを目指している。

満充電で150km走れることを目指している。


現在公道を走行できる型式認証を目指しているという。なるか令和の立身出世物語!?

籠島康弘=文

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