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「面白いかどうか」が選択基準


長年務めた外資系代理店を退職。全日本剣道連盟でのアルバイト生活をスタートしたのだ。そこに迷いはなかったのだろうか。

阿部さん

「僕のなかでひとつ決めているのは、『迷ったら、面白いほうを選ぶ』ということ。選択する際にどうしてもお金や地位、どちらが大変かなど打算的な部分って産まれると思うんですけど、僕は余計なことを考えずに『どっちが面白いか』でいいと思うんです」。

その選択方法は、まるで子供のようにシンプルで直感的だ。阿部さんは人生で岐路に立ったとき、常に「面白いかどうか」に立ち返ってきたという。そして阿部さんの「面白い」を信じる感性によって、実際に世界剣道選手権は東京で大成功を収める。

「(漫画『バガボンド』の作者)井上雄彦先生にポスターを書いていただいたり、剣道界ではかなり盛り上がったと自負しています。そこでイベントの面白さを感じた。肌で感じる熱狂や人々の感動、それに自分が関わることの達成感……このライブ感をもっと味わいたいと思いました」。

世界剣道選手権という、ひとつの大イベントのディレクションを行ったことで、目の前の人を感動させることに興味がわいた。それが現在の職場である面白法人カヤックの入社にも繫がっているという。



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