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今、言葉でサーフィンを伝えるということ 〜Talk Surfing〜
ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
今回は「Talk Surfing」
話すことを仕事にして10年以上。ラジオDJやMCとしてサーフィンの魅力を言葉で伝えてきた。東京のFM局J-WAVEではレギュラー番組「ZAPPA」を持つ、自身もサーファーのnicoさんだ。
“話のプロ”を目指したきっかけは、高校時代にテレビで見たプロサーフィンの国際大会「丸井プロ」。何よりも、試合の模様を言葉で伝えるナビゲーターの存在が気になった。その人こそJ-WAVEの顔的存在、クリス・ペプラーさん。後年、自身が同局で番組を持ち出会った際、クリスさんがサーフィンをしないことを知り驚愕。サーファーではないが、文化や佇まいも熟知している様子に“プロの何たるか”を知った。
そうした背景があるためか番組にサーファー独特の雰囲気はない。「サーフィンを話すとき、もうノリノリの雰囲気を醸す必要はないと思います」。ビーチ発の話題でもわかりやすい言葉で伝えれば、サーフィンをしない人にも伝わる時代が今なのだと、nicoさんは感じている。
memo毎週水曜と木曜の早朝5時から始まる番組では、眠りから目覚めた都会の人に届く言葉が必要になる。音楽もそう。選曲は偏ったサーフミュージックより、海や自然をふんわりと感じさせるものが多い。だから番組には、夜明けの東京湾岸エリアを海へ向かう車内にフィットする、爽やかさ、高揚感がある。サーフキャリアは高校時代から。カリフォルニアやオーストラリアへはサーフィン留学をし、国内外へのサーフトリップ経験も豊富にある。
PAK OK SUN(CUBE)=写真 小山内 隆=編集・文