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日本のウユニ塩湖で始まる町おこし 〜Life with The Beach〜
ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
今回は「Life with The Beach」
南米ボリビアのウユニ塩湖は、湖面が空を映し、天地の境界がわからなくなる壮大さから“奇跡の絶景”と呼ばれる。一度は訪れたいといわれる神秘的な湖だが、実は同様の光景は国内にもある。一例が香川県三豊市の父母ヶ浜。今では海外からもその絶景を見ようと多くの観光客が訪れる。
そして今年から、この海岸を地域資源に町おこしを行おうという動きが始まった。面白いのは、その仕組みづくりに大阪に本社を置く企業、東邦レオが参画していること。彼らは地元の企業、住民、行政と協力しながら本プロジェクトを経済で回し、地方衰退の流れにある時代に地域の発展を目指す。
7月中旬までには海岸に自社の出資で店舗を展開するというが、利益を追求しすぎると町本来の魅力を損なうリスクをはらむ。私企業の営利事業であり、地元に愛されるべき公の事業。両者のバランスを取りつつ地域の持続可能性を創出したとき、全国の地方に明るい未来が示されることになる。
memo周囲を豊かな自然が包む父母ヶ浜では、裸足で歩ける干潟を目指して、23年前から地元ボランティアによる海岸清掃が行われてきた。
その風習は現在も息づき、清掃は定期的に行われ、ゴミのない海岸が保たれている。そしてこの美しい父母ヶ浜を未来に残していこうと、東邦レオ、地元企業のイマガワと瀬戸内うどんカンパニーの3社は三豊市と指定管理者契約を締結。今春から7年間、海岸の有効利用と地域の活性化を目指していく。
森滝 進(MAKIURA OFFICE)=写真 小山内 隆=編集・文