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2019.06.29

あそぶ

最高時速50km。パラリンピックを熱くする車いすメカニックの戦い


FUN! the TOKYO 2020 
いよいよ来年に迫った東京オリンピック・パラリンピック。何かと “遊びざかり”な37.5歳は、 この一大イベントを思い切り楽しむべき。 競技を観るのもするのも、主な拠点となる東京を遊ぶのも、 存分に。2020年の東京を……Let’s have FUN!


たくさんの競技が開催される東京オリンピック・パラリンピック。その中でもパラリンピックには、ちょっと違った視点で楽しめる競技がある。

それが「レーサー」と呼ばれる軽量な競技用車いすを使用する陸上競技。

レーサーに乗り、マラソンに参加する競技者たち。


レーサーのスピードはすさまじく、下り坂では時速50kmに達することもあるほど。レーサーを用いる陸上競技は、いわば「マシン」も勝利の大きなウェイトを占めており、その感覚はモータースポーツに近い。

すなわち、レーサーには車やバイク、あるいは自転車のレースのような視点で楽しめる要素がある、と聞くと、競技の「見方」も増えるはずだ。

 

コンマ何秒を競うための車いす作り


過去のパラリンピックで多数のメダルを獲得したレーサーを手掛けてきた日本の車いすメーカー「オーエックスエンジニアリング」は、オートバイの部品なども製作していたバイクショップがルーツ。

創業者で先代社長の故・石井重行氏はもともとオートバイレースのライダー兼ジャーナリスト。オートバイ試乗中の事故で脊髄を損傷、車いすユーザーとなった。しかし、既存の車いすの機能やデザインに満足がいかなかった石井氏は、自ら車いす作りを始める。そして1993年4月に本格的に車いす市場に参入した。

そんな背景もあるからだろう、オーエックスエンジニアリングのレーサー製作は「車いすというよりも乗り物として考える」が基本スタンス。そこには障害者スポーツというよりも、車やバイクのレースとなんら変わらない、スピードへ挑戦し続ける姿勢が見える。

今回は「オーエックスエンジニアリング」の技術者に、レーサー開発の難しさとこだわりを語ってもらった。

話を聞いたのは、オーエックスエンジニアリングのレーサー開発部門「M2デザイン研究所」所長・飯星龍一さん。



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